検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

親と死別、友達もいない 孤独と不安に立ち向かうには

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

日経ARIA

「不惑」といわれる40歳を過ぎても、人生は迷うこと、悩むことばかり。楽になったこともあるかと思えば、新たな問題も出てきたりして……。そんな「もやもや」について、精神科医である水島広子さんに相談します。

Q 昔から人付き合いに自信はありませんでしたが、学校や会社などその時々で所属するコミュニティーはありましたし、仕事など目の前のことに追われ、自分のコミュニケーション能力不足を深く考える機会はそうありませんでした。ただ50代になり、親と死別するなどして、深く孤独を感じるようになりました。会社での付き合いも少なくなり、家族もおらず、あえて連絡を取って会おうとする友達も気づいたら、いなくなっていました。新たに趣味などをスタートしようかと考えましたが、そのうち浅い人間関係に疲れてしまうことが想像でき、実行に移せません。かといって孤独を受け入れるほどの勇気もなく……。本当は性格を変えて、気軽に付き合えるような友人をつくりたい。もしくは孤独を受け入れられるようになりたい。どちらもできず、もやもやを抱え、老後が不安です。(52歳、働く独身女性)

親との死別は「悲しみの期間」に時間をかける

親御さんとの死別は「喪失」を強く感じさせるものですね。そういう時期に孤独を感じるのは当然のことだと思います。無理に明るくすることなく、「悲しみの期間」に時間をかける必要があります。「親もいなくなってしまった。私は孤独だ」という感情だけでなく、親御さんとの歳月を思い出し、できれば親御さんをご存じだった方と思い出話をするのも効果的です。

親を失うというのは人生のいろいろな時期に起こりうるものですが、ご相談者の場合、ちょうど「老後を考えると不安」という時期に重なってしまっています。50代は「老後」を考える時期だとも言えます。仕事がなくなったときの自分がどうやって生きていくのか、リアルに考えるようになる時期なのです。これは親との死別とはまた別の、不安を生むテーマです。

この2つの大きなことが重なってしまっているというのが現状で、それは大きな孤独感や不安につながって当然だと思います。

それでもこの方の場合、「学校や会社などその時々で所属するコミュニティーはありましたし、仕事など目の前のことに追われ、自分のコミュニケーション能力不足を深く考える機会はそうありませんでした」というところが一つのカギになります。

親しい友人をつくることを目標にしない

というのは、人間は「役割」を与えられた方がずっと他人とコミュニケーションをしやすいからです。最も難しいのが、単なる雑談だと思います。何を話したらよいのか、どう付き合ったらよいのかがわかりにくく、まさに「空気を読む」ことが必要になるからです。

ですから、今後へのお勧めとしては「役割」のある場を選んでいくこと。何かのボランティアでもよいのです。人と会話することなしには仕事にならないでしょう。そういう、「役割」のある場で、その時々に集中して過ごしていくと、孤独感も軽減してきます。

その中でとても親しい友人ができることもあるでしょうが、それはそれでよいとして、ここでは目標にしないようにします。大切なのは「今」というキーワード。何らかの役割に集中することです。目の前のことに集中すれば、孤独感や不安から解放されます。それでもまだ感じるようでしたら、まだまだ集中していないということになるでしょうから、もっと集中するようにしましょう。

「今への集中」をし、できれば人を助けることを

そのような「役割」を複数持つのもよいですし、複数を同時にこなすのが苦手な方は一つにじっくり取り組むのでもよいと思います。

とにかくキーワードは「今への集中」。できれば、人を助ける性質のことをすれば、「社会に役立っている」という感覚も得られ、なおよいでしょう。ただ、孤独感を軽減するためには、人との関わりを求めるのではなく、現在へ集中するのだ、と考えれば何歳になっても、形は「一人」でも、感覚は孤独にならないと思います。さらにある程度の年齢になれば、多くの人から見て「年長者」になります。ですから、例えば宅配便を届けてくれる人に「暑いのにご苦労さまね」とねぎらう言葉をかけるだけでも、ずいぶん自分の孤独が解消されるものです。

【処方箋】キーワードは「今への集中」。役割のある場で、人との関わりを真っ先に求めるのではなく、その時々に集中して過ごすようにすると、孤独感は軽減する。
水島広子
精神科医。1968年東京都生まれ。慶応義塾大学医学部卒業、同大学院修了(医学博士)。摂食障害、気分障害、トラウマ関連障害、思春期前後の問題や家族の病理、漢方医学などが専門。慶大医学部精神神経科勤務を経て、民主党の公募・落下傘候補として2000年6月の衆議院選挙で栃木1区から初当選。2005年8月まで2期5年間をつとめる。現在、アティテューディナル・ヒーリング・ジャパン(AHJ)代表、対人関係療法専門クリニック院長、慶応義塾大学医学部非常勤講師(精神神経科)、対人関係療法研究会代表世話人などを務める。心の健康のための講演や執筆も多くこなしている。2児の母。

[日経ARIA 2019年6月28日付の掲載記事を基に再構成]

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
画面例: 日経電子版 紙面ビューアのハイライト機能
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

関連キーワード

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_