消費増税、住宅購入に4つの支援策 減税や給付金拡充対策・消費増税(7)

写真はイメージ=PIXTA
写真はイメージ=PIXTA

人生最大の買い物といえる住宅。金額が大きいだけに2%の消費税率引き上げの影響は少なくない。増税後の市場の冷え込みを抑える目的もあり、国は購入にあたり減税や給付金など大きく4つの支援策を打ち出す。対象となる条件を把握し、うまく活用したい。

まず確認したいのが住宅購入の際の課税の有無だ。消費税の対象は建物のみで土地は課税されない。また個人が仲介業者を通じて中古物件を売買する場合は建物も非課税となる。消費税が課税されるのは不動産会社の新築物件や、業者がリノベーションした中古物件を購入する場合だ。

今回、支援策が拡充されるのは消費税率10%で住宅を購入するケースだ。

支援策の1つ目は住宅ローン減税の3年間の延長。現行制度は返済期間10年以上のローンを組んで住宅の取得・増改築をした場合に10年間、各年末のローン残高の1%が所得税額から控除される。

拡充後は11~13年目の各年に(1)年末のローン残高(一般住宅で上限4千万円)の1%(2)建物購入価格(同)の2%を3年で割った金額――のいずれか小さい方の金額が税額控除される。2020年12月末までの入居が対象となる。

2つ目は家の購入後に申請すればもらえる「すまい給付金」の拡充だ。給付の対象となる収入額の目安が、現行の「510万円以下」から「775万円以下」に広がり、給付額が最大30万円から50万円に引き上げられる。

一般に住宅ローンを組んで家を購入するのが前提だが、50歳以上であればローンを組まなくても給付を受けられる。21年末までの入居が対象だ。国土交通省の公式サイト「すまい給付金」などで申請書を取得し、郵送するか各地窓口に提出する。申請期限は引き渡しから1年3カ月以内となっている。

3つ目は「次世代住宅ポイント制度」の新設。省エネや耐震、バリアフリーなどの基準を満たす住宅の新築やリフォームを20年3月末までに契約すると一定のポイントをもらえる。ポイントは省エネや防災などの関連商品と交換できる。

最後が贈与税の非課税特例の拡充だ。父母や祖父母から住宅資金として贈与を受け、省エネなどの基準を満たす住宅を買うと、3000万円(従来は1200万円)まで非課税となる。一般住宅では2500万円(同700万円)までが非課税だ。4月から適用が始まっており、20年3月末までの契約が対象となる。その後は順次、非課税枠は縮小していく。

ファイナンシャルプランナーの久谷真理子氏は「住宅資金を贈与された人が住宅ローン減税も併せて受ける場合は、減税額の計算に注意が必要」と話す。減税額は特例に伴う贈与額を住宅価格から差し引いた金額とローン残高を比べ、低い方に基づいて計算することを覚えておきたい。

(成瀬美和)

[日本経済新聞朝刊2019年9月28日付]