個人も知るべき高リスク商品の仕組み(平山賢一)東京海上アセットマネジメント執行役員運用本部長

写真はイメージ=PIXTA
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事業会社による「劣後債」の発行が増えています。これまで劣後債といえば、主に金融機関が発行したものをプロの機関投資家が購入するケースがほとんどでした。個人投資家にとっては、有名企業が発行する「個人向け社債」には縁があっても、劣後債までは付き合いのなかった人がほとんどだと思います。しかし、最近では個人も投資できる劣後債が増えてきており、その内容についてしっかり理解する必要性が高まっています。

そもそも劣後債とは?

企業等が発行する劣後債とは、専門的な用語を使って言うと「無担保で発行する債券と比べ、元本および利息の支払い順位の低い債券」のことです。投資家にしてみればリスクが大きい分、利回りが相対的に高くなります。リスクの高い株式と通常の債券、両方の特性を持つため「ハイブリッド債」と呼ばれることもあります。発行した企業が破産や会社更生手続きなどの事態に陥ると、債権者などに比べ投資家に対する支払い順位が「劣後」します。このリスクについて十分注意した上で投資する必要があります。

「期限前償還」されるのがほとんどだが…

また、償還までの期間が30年超の超長期債や永久債など長いことも劣後債の特徴です。そのため「期限前償還条項」といって、5年目の利払い日以降に発行体の企業が元本を返済してしまう権利(コール)が付いているケースが多い点にも注意が必要です。5年目以外でも、7年目や10年目の利払い日などに設定されることもあります。