一緒にやってくれないの let'sに隠された命令の意味デイビッド・セイン「間違えやすい英語・聞き手編」(17)let

相手が話した英語を誤解して受け取ってしまった。そんな体験はどなたにもあると思います。日本人向けの英語教育で豊富な経験を持つデイビッド・セインさんは「日本人が聞き手として勘違いしやすい英語表現がある」と言います。今回はletという語がどのように使われているかを確認してみましょう。

◇  ◇  ◇

ユウカとスティーブたちはある仕事に取り組んでいましたが、急に上司からすぐに仕上げるようにとの指令が入りました。人手が足りないので、そんなのは無理難題だとユウカは思います。でも、よく聞いてみると上司が手伝ってくれるようで、何とかなりそうな気がしてきました。いやいや、それはユウカが勝手に思い込んでいるだけかもしれませんよ……。

それはこんな会話でした。

Yuka: Are you sure?
Steve: Yeah, Greg wants our team to finish this today.
Yuka: Impossible. We would need at least two more assistants!
Steve: I agree, but he said, “Let's do it by tonight.
Yuka: Okay, fine. So, what part is he working on?
Steve: Who?
Yuka: Greg.
Steve: He's not working on this, we are.
Yuka: What?!

この英語の意味は次のようになります。

ユウカ:それって本当?
スティーブ:ああ、グレッグは僕らに今日中に仕上げろってさ。
ユウカ:無理よ。少なくともあと2人は助手が必要だわ!
スティーブ:そうだね。でも彼が言うには「夜までにやるように」だって。
ユウカ:そう、いいわ。で、彼はどの部分を担当するの?
スティーブ:誰が?
ユウカ:グレッグよ。
スティーブ:彼は何もしないよ。僕らがやるんだ。
ユウカ:何ですって!?

上の会話で、上司のグレッグが言ったとされるLet's do it by tonight.という表現を、ユウカは意味を取り違えて解釈しました。Let'sで始まる文には、学校で習った使い方以外のニュアンスを示せることを日本人はあまりよく知らないようです。この言葉を聞いて、ユウカは心の中で次のように思ったのでした。

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