スーパーガールらアメコミヒーロー大集合 人気が定着
2019年8月 海外ドラマ月間レンタルランキング
海外ドラマで人気ジャンルとなっているアメコミ(アメリカンコミック)ヒーローもの。DCとマーベルの2大陣営が競い合っているが、DCの中で人気が高いのが複数のヒーローが集結する巨大クロスオーバーのシリーズ。第3弾となる『エルスワールド 最強ヒーロー外伝』はTSUTAYA海外ドラマ月間レンタルランキング8月度に2位で初登場した。
『エルスワールド~』は、アロー、フラッシュ、スーパーガールらDCのヒーローが大集合するアクション大作。エルスワールド(もしもの世界)を舞台に、何者かによって体が入れ替わったバリー・アレン(フラッシュ)とオリバー・クイーン(アロー)が、原因を突き止めるため、ヒーローの仲間と力を合わせて敵に立ち向かう。
米The CWで放送されている『ARROW / アロー』『THE FLASH / フラッシュ』『SUPERGIRL / スーパーガール』のクロスオーバーエピソードとして、全米では2018年12月に3夜連続で放送された。第1弾の『インベージョン! 最強ヒーロー外伝』は16年11月、第2弾の『クライシス・オン・アースX 最強ヒーロー外伝』は17年11月に全米放送されており、年に1度の巨大クロスオーバーとして人気が定着した形だ。
ストーリーはこうだ。ある日の朝、バリーとオリバーが目覚めると、2人の体が入れ替わっていた。調べたところ、何かが時間軸を乱したことが原因だと判明する。しかし仲間は2人の話を信じようとしない。スーパーガールの助けが必要だと気づいた2人は、彼女の拠点アース38のスモールビルへ向かい、そこでスーパーガールことカーラのいとこであるクラーク・ケントと、彼の恋人のリポーター、ロイス・レインに出会う……。
スーパーマンやロイス・レインがクロスオーバーに初参戦するのに加え、新たなキャラクターとしてバットウーマンが登場するのも見どころ。演じるのは『MEG ザ・モンスター』『ジョン・ウィック:チャプター2』などに出演しているルビー・ローズ。彼女の主演で今年10月から全米放送が始まる新作テレビシリーズ『バットウーマン(原題) / BATWOMAN』に先駆けての登場だ。バットウーマンがレズビアンという設定も、時代性を反映して話題を呼んでいる。
『シャザム!』と合同キャンペーンの成果
今年は、DCの人気キャラクターを描く映画の劇場公開が相次いでいる。日本では2月の『アクアマン』に続き、4月に『シャザム!』が公開。10月には『ジョーカー』が公開される。
『シャザム!』は8月21日にブルーレイ&DVDのリリースがあり、TSUTAYAの店頭では同日リリースの『エルスワールド~』と合同キャンペーンを展開。新作コーナーで同時に陳列したり、両方をレンタルするとTポイントが10倍になるなどの施策を打った。TSUTAYAマーケティングカンパニー UX・MD部 映像レンタルの後藤信之氏は、「『シャザム!』と『エルスワールド~』の併売率は、キャンペーン非実施の想定と比較して10%増でした」という。
レンタルユーザーを、過去のDCクロスオーバー2作品と比べると、男女比は8対2で同じ。『インベージョン!~』と『クライシス・オン・アースX~』は40~50代が中心だったのに対して、『エルスワールド~』は50~60代が中心。「市況からいえば、実績が下がってもおかしくないところですが、レンタル数は前作『クライシス・オン・アースX~』と変わりません。作品内容の良さからリピーターが定着したことと、合同キャンペーンの効果だと考えられます」(後藤氏)。
9~11月には『ARROW / アロー』『THE FLASH / フラッシュ』『SUPERGIRL / スーパーガール』に『レジェンド・オブ・トゥモロー』『GOTHAM / ゴッサム』を加えたDCテレビシリーズ5作品の新シーズンがリリースされる。劇場公開される新作の話題も相乗効果を生み、DCキャラクターの人気はさらに高まりそうだ。
(日経エンタテインメント! 小川仁志)
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