プレゼンスコンサルタント 丸山ゆ利絵

プレゼンスコンサルタント 丸山ゆ利絵

■3.エスコート=相手を大事におもうこと

「エスコートをちゃんとしてくれない」という不満を持つ女性は少なくないですね。「もう、全然ダメな感じでした。椅子を引いてとは言ってないのに……」などの愚痴をけっこう聞きます。前回登場したEさんとF氏を覚えているでしょうか。F氏は工夫したおしゃれはしていたけれど、TPO感覚が弱く、良いレストランにはちょっと雰囲気が合わない服装をしてきました。

「エスコートをちゃんとしてくれない」という不満を持つ女性は少なくない(写真はイメージ)=PIXTA

あの続きでは、F氏が女性のEさんを差し置いて先に奥の席にどかっと座ってしまったため、Eさんの不満度は一気に上がったそうです。「何も椅子を引いてとか、完璧なオーダーをして、などは期待しないけど、女性をさしおいて先に、というのは見た目にもカッコ悪いです。レストランの人が気の毒そうにこちらをチラと見てきたのも恥ずかしかった」

椅子を引いたり、コートを着せかけたり、という行為がレディーファーストにおけるエスコートだと思われていて、「したことがない」「苦手」と及び腰の男性をよく見かけます。しかし、エスコートというのは、基本的に「相手がきちんともてなしを受けられるように気を利かせる」ことで、感覚としては「相手を大事に扱う」ということと「相手が大事に扱われているように感じることができる」ということの両方が大切です。

ごくフォーマルなパーティーならともかく、日常のデートくらいなら、よほど自己中心的な人でない限りは、そういった感覚で振る舞うことはそれほど難しいとは思えません。「レディーファースト」は、女性が1人いたら、その女性に丁寧に接することですが、女性に限らず、お客様を接待するときも同じ感覚です。

少なくとも普通の社会人であれば、お客様を差し置いて、奥の席に先にどかっと座るようなこともないはずです。ドアを開けて先にお通ししたりするでしょう。またコートを着る時、手を通しやすいようにちょっと手伝ってあげるくらいはできそうです。

「レディーファースト」は国際的に「常識」とされている感覚なので、「これをしなければならない」と構えすぎて、できないのは、行動としては素っ気なかったり思いやりのないように見えます。海外の人から見るとそれだけで全然品格が感じられないように思われることもあるのです。最近は意識する人も増えていて、「できる人」「できない人」の二極化も進んでいくでしょう。積極的にできるようになったほうが、これからはデートでもビジネスでもプラスになります。

いかがでしょうか? デートでは「最初にまず期待感に応え、信頼を勝ち取る」「人をもてなす際の重要ポイントを外さない」というセンスが大切とお伝えしたく、例やポイントをお話ししました。

最初にも申したように、デートでのそういったセンスは、ビジネスでの行動にも同様に大切です。ぜひお話ししたことに気をつけて「できる男」感をプライベートでもビジネスでも発揮してください。

丸山ゆ利絵
 ホテル西洋銀座やアークヒルズクラブなどを経て2010年、経営者などに「ふさわしい存在感」の演出方法を助言するコンサルティング会社、アテインメンツ(大阪市)を設立、代表に就任。15年、ビジネスマンに正しいスーツの着方を指南する「スーツ塾」を開講。 著書に「『一流の存在感』がある人の振る舞いのルール」(日本実業出版社)など。

「できる男のスタンダード講座」記事一覧

SUITS OF THE YEAR 2021

アフターコロナを見据え、チャレンジ精神に富んだ7人を表彰。情熱と創意工夫、明るく前向きに物事に取り組む姿勢が、スーツスタイルを一層引き立てる。

>> 詳細はこちら

SUITS OF THE YEAR 2021
Watch Special 2021
SPIRE
SUITS OF THE YEAR 2021
Watch Special 2021
Instagram