断熱や耐震、バリアフリーなど一定の性能を持つ住宅を新築したり新築分譲住宅を購入したりする人で、19年10月1日以降に引き渡しを受けると、1戸あたり30万ポイントが付与されます。

さらに高い性能の場合は1戸あたり5万ポイントが加算され、最大で35万ポイントが付与されるのです。ポイントは、省エネや環境への配慮に優れた商品、健康関連商品などと交換できます。

住宅取得等資金贈与の非課税枠も拡大

消費増税対策として制度化された税制で大きなインパクトがあるのが、住宅取得等資金贈与の非課税制度です。父母や祖父母などの直系尊属から、自分で住むための住宅を新築、購入、増改築などをするために必要な資金として贈与を受けた場合、一定金額までの贈与について贈与税が非課税となる制度です。

現行の非課税枠は最大で1200万円ですが、次の表にあるように19年4月から20年3月までの非課税枠は最大で3000万円と大きな額になっています。

この非課税制度は、夫婦が共有名義で取得するのであれば、夫婦双方の親から3000万円ずつ合計6000万円の贈与を非課税で受けることができます。さらに住宅ローン控除も併用できますので、新築住宅を取得する予定があるならば、是非検討しておきたい制度です。

増税後は実質的に価格が下がることも

筆者の調査によると、前回の消費増税時、不動産価格は金利の低下で価格は上昇していたものの、消費増税分ほどの価格上昇はありませんでした。(詳しくはこのコラムの「消費増税まで1年 不動産はあわてて買わなくていい」をご参照ください)。

今回は、当時のような強い価格上昇はないと筆者は考えており、税込み価格が増税前と変わらない物件も多く出てくるのではないかと考えています。

そうであるならば、これまで説明した各種制度を利用すれば、消費増税前よりもお得に住宅を購入できるかもしれません。これから消費税の課税対象となる住宅を取得するのであれば、これら増税対策として創設された制度を上手に使いこなしたいものです。

田中歩
1991年三菱信託銀行(現・三菱UFJ信託銀行)入行。企業不動産・相続不動産コンサルティングなどを切り口に不動産売買・活用・ファイナンスなどの業務に17年間従事。その後独立し、ライフシミュレーション付き住宅購入サポート、ホームインスペクション(住宅診断)付き住宅売買コンサルティング仲介などを提供。2014年11月から個人向け不動産コンサルティング・ホームインスペクションなどのサービスを提供する「さくら事務所」に参画。
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