「はき方改革が働き方変える」通勤用デニムに込めた思いエドウイン 林史郎社長に聞く

2019/9/27

「そもそもビジネスシーンで勝負する服にはサラリーマンの感覚がないとだめ。サイズのインチ表示もあかんでしょ。ジーンズをはき慣れていない人にはインチの感覚が分からない。だから最初からセンチ表示にしました。それで新橋や有楽町の紳士服店でテスト販売してみたらヒットした。これでいけるぞ、ってね」

■ニーズはある。着方や選び方が分からない

――開発のきっかけは何ですか。

「(それまでいた)伊藤忠商事は夏場のカジュアルウエア通勤を早くから打ち出して、その後デニムOKとなったんです。私はエドウインを所轄する繊維部門に所属していたからジーンズスタイルも違和感がなかったけれど、社員販売の様子を見ていて驚きましたね。ジーンズを買うのは大学生の時以来という人が大勢いて『買って会社に着てこいといわれるけど、どないしてジャケット合わせたらいいの? 靴は? ベルトは?』とみな完全に思考停止の状態でした。それで、こうした会社員でも抵抗なくはけるデニムを開発すべきなんじゃないか、と思ったわけです」

来春発売予定の「デニスラ」はネイビー、黒、グレーなど職場に向くベーシックな色が中心だ。エドウインでは「働き方改革は穿き方改革」を掲げる

――商社マンもまだデニムには抵抗があったんですね。着任されてすぐにデニスラプロジェクトをスタートしました。

「試作品をたくさん作って、商品化には結局1年かかりました。センターにラインが入っているエレガントタイプと、はきやすさにこだわったコンフォートタイプの2種類で、ともに15000円(税別)です。シルエットはストレートではなく、裾にいくほど細くなっているテーパードの細身にこだわりました。ジャケットとバランスがいいデニムのシルエットはテーパードでしょうね」

「デザインでもっとも時間がかかったのが、デニムでありながらデニムではないというさじ加減。何を残して何を落とすのか、という作業が大変でした。ジーンズとスラックスの間をいったりきたり。ジーンズらしさを残すためにわざわざリベットをつけたり、ステッチを印象的に使ったり、といった具合でした」

エドウイン生産・物流本部の安江崇博さん(右、51)はエドウインが紳士服メーカーとコラボしたデニム風ニットジャケットを合わせた

――その間にデニムを解禁する会社が続々と現れましたね。

「あちこちの企業からジーンズの着こなしの講習依頼がきます。だからニーズは間違いなくあります。講習会に参加された社員の方々の話を聞いて感じるのは、ジーンズ=かなり着崩したもの、というイメージを皆さんが持っているということ。だからビジネスシーンでの着方、選び方が分からないんだと。僕らからは、それは組み合わせ方次第ですよ、と話します」

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