the barは酒場じゃない!? 日本人が驚く隠れた意味デイビッド・セイン「間違えやすい英語・聞き手編」(16)bar

【日本人の心の中】
He was admitted to the bar.って、なんのこと? admitには「入場を認める」の意味があったはずだから、「彼はバーに入れてもらった」ということ? 成人したばかりのおいっ子がようやくバーに入店できた、とでも言いたいのかもしれないけど、わけが分からない!

みなさんご存じのとおり、barと言えば「棒」です。あるいは板状の長いものを指します。たとえばa bar of chocolateならチョコバーや板チョコですし、また、長い横木を使った「カウンター」のこともbarと言います。そこからカウンターのある店や売り場もbarと呼ばれますので、お寿司屋はa sushi barと言います。もちろん、カウンターでお酒を出す店、つまり「バー」のことも指しますので、ユウカはこの意味でbarという語を解釈したのでした。

ところが、barにtheをつけてthe barと言ったときには、「法廷」の意味を持ちえます。長い横木の手すりによって傍聴席から仕切られた裁判の場というイメージです。そして、これは法曹界、とりわけ弁護士の世界を表す言葉にもなるのです。たとえば次のような使われ方をします。

Kevin's son is currently studying for the bar. ケビンの息子は現在、弁護士になるための勉強をしている。

ここからも分かるとおり、the barには「弁護士」や「弁護士業」の意味があります。会話で出てきたbe admitted to the barという表現は、その弁護士の一員になったり弁護士業を与えられたりすること、すわなち「弁護士資格を得る」ことを意味していたのです。ロースクールに行き、試験に合格して弁護士の資格を取ったおいについてスティーブは語っていたのであり、けっして酒場に入れたことを話題にしていたわけではなかったのです。

さらに掘り下げたいbarとその関連表現

A: I heard they caught the thief who broke into our office. うちの会社に押し入った泥棒がつかまったそうですね。

 B: Yeah, he's behind bars now. ええ、今は鉄格子の中ですよ。

*behind bars:投獄されて。barは横の棒だけでなく縦の棒も表し、この場合は鉄格子の後ろにいることを意味しています。ほかにも縦の棒としては、楽譜の小節を区切る線をbarと言い、さらには小節そのものもbarと呼びます。

The strong winds made us bar the doors and windows. 風が強かったので、私たちは戸や窓を閉めた。

*名詞としてのbarには、戸や門に掛ける横木、つまり「かんぬき」の意味がありますが、動詞としても、barは「かんぬきをする」ことを指します。文字どおりにかんぬきを差さなくても、戸締まりすること自体をこの言葉で表せます。

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