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悪意はブロック はあちゅう、SNS炎上で変えた距離

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ツイッターやフェイスブック、写真共有サイトのインスタグラムを使った情報収集や発信。今や私たちの生活に、SNSは欠かせないツールといえる。でも、万一炎上被害に遭ったら、どう対処すればいいのだろうか? ブロガー・作家のはあちゅうさんは2018年末、精神的にも大きな傷を負うほどのアカウントの炎上を経験し、それを乗り越えた。彼女がSNSの使い方をどう変えたか、聞いてみた。

サロンが炎上。精神的につらく、うつのような症状に

2018年12月、会員同士がチャットなどで交流できる「オンラインサロン」に関するインタビュー記事が炎上した。炎上は何度か経験してきたが、はあちゅうさんはオンラインサロンの運営に時間と情熱を注いでいたこともあり、今まででも特に精神的なダメージが大きかったという。

「記事を読んだ元サロンメンバーからも、サロンやサロンメンバーを悪く言う人が出てきて……。参加者の皆さんとは一人ひとりお会いして信頼もしていたので、精神的につらかったです。しばらくうつのような状態になり、感情の起伏がなくなったり、寝られなくなったりする日々が続きました」

ほかにも、友人がオンラインサロンを中傷している投稿に「いいね」していたり、オンラインサロンの関連記事にネガティブなコメントをしていたりしていることも、彼女を苦しめる要因に。その結果、2000人以上いたツイッターのフォローを4人まで減らし、極力他人の投稿をシャットダウンした。

根も葉もない噂が広まる土壌でもあるツイッター

さらに彼女を苦しめる出来事が起こる。フォローを減らし、極力他人の投稿をシャットダウンした行為が、新たな炎上の火種となってしまったのだ。きっかけは、知り合いの著名人が逮捕されるという事件だった。逮捕された人物とは、仕事で知り合い、一度だけ食事へ行っただけの関係。しかし――

「その人が逮捕されたから、自分も逮捕されることを恐れて一気にフォローを外して証拠隠滅したのでは? という根も葉もない噂が、ツイッター上で広まったんです」

デマだらけの投稿は、瞬く間に拡散。「はあちゅう」で検索すると、関連ワードで「逮捕」が出る事態に。はあちゅうさんは「デマ投稿は事実ではない」と投稿。だが、その投稿に反応はほとんどなかった。

「悪意は拡散するのに、面白みのない本人のまっとうな発信は届かないんだと思いました。大きな絶望を感じ、ツイッターとの向き合い方を変えることにしました」

SNSの使い方を変更。エゴサもやめた

そんなことが起きる前は、すぐにチェックできるよう、ツイッターのアプリをiPhoneの最前面に配置していた。しかし、今は一番奥の画面に移動させて、優先順位を下げた。

発信したいときだけアプリを起動し、リプライも極力見ないようにしている。また、以前はよく「はあちゅう」でエゴサーチ(自分の名前をキーワードにして検索)していたが、その習慣も封印。心無い投稿をするアカウントには、ブロック機能を利用するようにした。

ブロックは、関わりたくない相手をシャットダウンできる機能だが、有名人にとっては、逆に相手を喜ばせてしまうもろ刃の剣でもある。なぜなら、悪意のある人は、有名人が自分のアカウントをブロックしたことも含めて反応があったことに喜びを見い出し、新しいアカウントを作って攻撃を繰り返すからだ。

しかし、はあちゅうさんは、新たにアカウントを作られることよりも、中傷アカウントを放置してつい目にしてしまうほうが「自分の栄養」にはならないと思った。だから、すべてブロックすることに決めたのだ。

SNSでは、もちろん有益な情報や面白いネタなどを収集することができる。しかし、同時に、自分が傷つくことや自分の心を疲弊させてしまう情報が目に入ってしまうことも避けては通れない。だから今は、SNS経由の情報収集は最小限に抑えている。

はあちゅうさんがブロック機能を活用しているのは、ツイッターだけでなくインスタグラムでも同様だ。これまではポジティブな発信が多いインスタグラムでは、中傷コメントと戦うことはなるべく避けてきた。だが彼女は、インスタグラムでも「日本語を読めない人が増えている」ことに落胆を覚えたという。

アンチのスルーは「いじめを無視している」ことと同じ

例えばインスタで夫・しみけんさんとの生活を描いている「旦那観察日記」でのこと。

「ケンカして(相手のことを)もっと好きになった」、というテーマで投稿をした際、文脈や前後のストーリー展開をくみ取らず、「こういうことを一方的に投稿して、旦那さんがかわいそうだと思います」や「あなたの愚痴のはけ口じゃないですよ」というコメントを書き込む人がいた。

「そんな投稿に対して、ファンの方が『(投稿を)ちゃんと読んでください』とコメントしてくださるんですけど、それすら申し訳なくて。イラストエッセーを楽しみに来てくれたファンの方を、変なコメントをしてくる人との議論に巻き込むのは嫌だから、ブロックすることにしました」

しかし、デマや嘘、論点のズレた批判などで幾度の炎上を経験しても、はあちゅうさんは決して発信を止めようとしない。

なぜなら、「アンチ(ある対象を激しく罵倒し攻撃する人)をスルーするのは、いじめを無視するのと同じこと」だから。

表には出て来ないが、ネット上で影響力を持つインフルエンサーの中には、インターネット上だけでなく、リアルな生活でも「アンチ」からの攻撃を受けている人もいる。例えば、子どものいるインフルエンサーの中には、児童相談所や警察に匿名でイタズラ電話をかけられるという被害に遭った人もいるそう。

だからこそ、はあちゅうさんはアンチに攻撃されて泣き寝入りするのではなく、アンチと戦う姿勢を崩さない。アンチに対して、彼女が強気なコメントを返すと、「大人げない」と反応する人もいる。

だが彼女は、「リアルな場、SNS上、対面している状況、どんなシチュエーションにかかわらず、人間に上下はなく、フェアな立場であるはずです。相手は一方的に悪口を言うことが許されて、私が反論することが許されないというのはおかしい」と話す。

一方、炎上はネガティブな面だけでなく、社会に対する問題提起になっていることもあるのだ。

2016年に話題となった、匿名の母親による「保育園落ちた 日本死ね!!!」というブログ投稿も、社会問題となっている待機児童問題に大きな注目を集めた。言葉使いが悪いと炎上したが、この投稿に共感する同じ悩みを持つ保護者が大勢現れ、国会でも取り上げられるまでに発展したのである。

「どんな意見でも、賛成と反対はあるもの。自分の実現したい世の中のためなら、炎上覚悟で発信する勇気も必要です」

自分を前に進めてくれる情報を摂取する

はあちゅうさんが今大事にしているキーワードは、「心の栄養」。今まではSNSを通して、ポジティブな意見に励まされるだけでなく、実際には会ったこともない人からの心無い投稿にも心を痛め、気持ちを振り回されていた。しかし今は、SNSの優先度を下げて情報を取捨選択し、本を読んだり、街並みを眺めたりすることを通して、「心の栄養」を摂取するように心がけているという。

「私への仕事依頼はSNS経由がほとんどです。だからSNSが今も私にとってとても大切なツールであることには変わりありません。でも、例えば、子どもが生まれた時に子どもよりSNSを最優先してしまうような人にはなりたくない。目の前に存在しない他人の言葉で無意味に傷ついて、本当に大切な人たちに心配をかけたくもない。だから、今はSNSとの関係を『柔らかく』している最中です」

はあちゅう
ブロガー・作家。「ネット時代の新たな作家」をスローガンに、読者と直接つながって言葉を届ける未来の作家の形を模索中。著作に「とにかくウツなOLの、人生を変える1か月」「半径5メートルの野望」「通りすがりのあなた」「旦那観察日記」など。

(取材・文 橋本 岬、写真 稲垣純也、取材日/2019年3月14日)

[日経doors 2019年5月2日付の掲載記事を基に再構成]

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