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1階の売れ筋ビジネス書コーナーに前著と並べて面陳列する(八重洲ブックセンター本店)

1階の売れ筋ビジネス書コーナーに前著と並べて面陳列する(八重洲ブックセンター本店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測している八重洲ブックセンター本店だ。9月はここまで台風など天候不順もあって来店客が少ない日もあったが、ビジネス書はおおむね前年並みの売れ行き。生き方、考え方を説くタイプの本が売り上げを引っ張る。そんな中、息の長い売れ筋が並ぶ上位に割って入ってきたのは、ビジネスの中で動けない人へ向けてどうすれば動けるようになるかを説いた一冊だった。

ベストセラー『1分で話せ』著者の新作

その本は伊藤羊一『0秒で動け』(SBクリエイティブ)。著者の伊藤氏は前著『1分で話せ』(2018年3月刊)がベストセラーになったヤフーアカデミア学長で、グロービス経営大学院や様々な企業で次世代リーダー育成を手がける。前著で伝える技術を説いた同氏が次に打ち出したテーマが行動する技術ということになる。

伊藤氏の本の魅力は、自分の体験にひき付けた書き方にある。伊藤氏は問う。「朝起きるのも、会社に行くのもつらかった私が、なぜ動けるようになったのでしょうか」。20代の頃、「成果を出す以前に何も動けない状態」だった私が、「何をどう考え、変えてきたか」。その体験から得た学びをわかりやすく言葉にしてみたという。遅咲きの氏ならではの説得力が持ち味だ。

第1章は「結論を出せ!」。すぐ行動するためには、「(1)自分なりの結論をすぐ着想し、(2)仮説を組み立て、(3)自信を持って踏み出す、という3つが大事」と著者は言う。100%の正解がない中では、「まずは結論を出してみること」が大事と言い、まずはその「頭出しの結論」を出す習慣をつけようと呼びかける。

むりやりにでも仮説を立てて結論を

正しい、間違っているではない。たたき台になり得るのが「頭出しの結論」だ。直感でむりやりにでも仮説を立てて結論を出す。その結論に基づいて動いてみる。これを何度も繰り返すことで、「そのプロセスを踏んだ回数だけ、『仮説力』は高まり、結果として動けるようになっていく」という。

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