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積立王子のヤング投資入門

年金不安に自助で「対抗」 ヤングの君には時間がある

2019/9/21

「5年に1度の健康診断」といわれる公的年金制度の財政検証結果を厚生労働省が公表しました。総じて公的年金財政の厳しい状況を示す内容で、日本経済の成長率が横ばいのケースでも所得代替率は3割近く低下するという将来予測になっています。「老後2000万円問題」と批判を浴びる憂き目に遭った金融審議会・市場ワーキンググループの報告書による問題提起が、いみじくも現実の課題であることを裏付ける検証結果になりました。

■年金水準の低下は自明の理だが…

日本の公的年金制度は21世紀に入り、長寿化と少子化の同時進行で人口減少を伴い急速に支える側の現役世代が減っています。支えられる側の高齢者がどんどん増えていくこれからの日本社会で年を追うごとに年金給付水準が下がることは基本的に「自明の理」と受け止めざるを得ません。

一方、これまで年金を受給してた恵まれた世代の方に比べれば制度劣化は否めないとはいえ、一般の風潮に乗せられて不平不満を言う前に、ヤング世代の皆さんは公的年金における社会的位置付けをしっかりと理解しておくべきでしょう。

公的年金は国民が安心して生活を営む上で大変重要な、国の社会保障制度における根幹ですが、安心の度合いはそもそもナショナルミニマム。つまり国家が国民に対して保障する最低限度の生活水準をサポートする公助システムであり、はなから国民各位が希求する豊かな生活や人生を全てカバーすることが約束された制度ではありません。

■日本が経験した人口構造の圧倒的な変化

日本の公的年金制度は現役世代が引退世代の年金給付分を負担する世代間仕送り方式です。戦後20世紀の高度成長期、ベビーブームに湧き毎年人口増加が続く我が国では、現役世代が圧倒的に多く高齢者が少ない人口構成でした。加えて、高い経済成長が国民の所得を一様に押し上げ、公的年金の原資となる社会保障収入もうなぎ登りに増えました。そうした構造下では年金財政は余裕たっぷりだったわけです。

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