がん検診は何歳から受けるべき? 部位別にチェック胃・大腸はカメラでチェック

日経トレンディ

写真はイメージ=(c)archnoi1-123RF
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厚生労働省の「平成29年(2017)人口動態統計」によると、日本人の死因の1位はがん(悪性新生物)で、1981年から実に37年連続でトップとなっている。

国立がん研究センターがん情報サービスのデータを基に、がんの部位別死亡率の年次推移を表したのが下の折れ線グラフ(男女別。年齢構成の経年変化の影響を除いた年齢調整死亡率を使用)。これを見ると、男女とも胃がんの死亡率は低下が続いている。

消化器専門医として、年間2000件以上の内視鏡検査・治療を手掛ける医学博士の近藤慎太郎氏は、「胃がんの最も大きなリスク因子であるヘリコバクター・ピロリ菌の感染率が低下し、胃がんになる人自体が減っているのが一因」と言う。ピロリ菌は汚染された食物や水から主に感染するが、上下水道が整備されるなど環境の改善に伴い、日本人の感染率は低下している。

一方で目立つのが、肺がんと大腸がんによる死亡の多さ。男女合わせて肺がんは1位、大腸がんは2位だ。肺がんの最大のリスク因子は喫煙。大腸がんは運動不足や野菜・果物の摂取不足、肥満、飲酒などが挙げられる。

また、男性では肝臓がんや膵臓(すいぞう)がん、女性では乳がんや膵臓がんの死亡率が高めだ。推移を見ると、肝臓がんは低下しているが、膵臓がんや乳がんはじわじわと上昇している。

対策型と任意型の検診

がん死の増加を抑えるため、早期発見・治療を目的として行われているのが、がん検診だ。07年に策定された「がん対策推進基本計画」では、がん検診の受診率を50%以上にするという目標を設定。以降、がん検診の啓発活動などが行われてきた。


ただ、受診率は高まってきているものの、いまだに50%未満(上の棒グラフ)。「科学的根拠に基づいた適切な検診を定期的に受けていれば、本来治るべきがんで命を落とすことは少ない」と近藤氏が言うように、がん検診の持つ意味は小さくない。

ひとくちにがん検診と言っても、対策型と任意型の2つに分かれる。対策型がん検診は、がん死亡率の低下を目的に市区町村などが実施。科学的検証を通じて、死亡率の低減効果が確かめられた検査法で行われる。公的な補助があるため自己負担額は少ない。一方、任意型がん検診は、人間ドックなど医療機関が提供するサービス。様々な検査方法があり、基本は全額自己負担だ。

では、どんなタイミングで、どんな検査を受ければいいのか。ここで男女別、部位別に考えてみたい。

がんのリスクには個人差がある。国立がん研究センターなどによれば、喫煙は肺がんの他、口腔がんや食道がんなど計15種類のがんのリスク因子だという。そこで男女とも喫煙・非喫煙の群に分け、いつごろ、どのがんの検査を初めて受ければいいかの目安について、編集部でまとめたのが次の図だ。