大人のニットといえばシンプルな無地ばかりだった時代が過ぎ、この秋冬、装いはいつになく華やかさを増している。とはいえ、それらはいずれもトラッド柄をモチーフにした品行方正なイメージのものばかり。コンサバ派にとって、今季のニットスタイルは最高にエキサイティングだ。
[ “今”な王道STYLE1週間 ]
Mon.
復権久しい紺ブレをリフレッシュしたくて
ネイビーブレザーが旬!と聞いて久しい。この秋もその流れは継続しているようだが、さすがに去年と同じ格好では飽きてくる。というわけで、ニットベストでアップデートを図ってみた。色々探してピンときたのがフェアアイル柄だ。
久々に着てみたが、このベリートラッドな感じがいいではないか。地味になりがちな紺ブレスタイルに華やぎが出るのも新鮮だ。ところで先日知ったのだが、フェアアイルとは「羊の島」という意味らしい。面積は5.61平方キロメートル、人口はわずか70人ほどだそうだ。一体どんなところなんだろう……。
Tue.
ダイヤ柄ニットは配色次第で成否が決まる
フェアアイルニットが気分にハマったことに端を発して、トラッドニットを“再発見”したい熱が高まってきた。というわけで、次に目をつけたのがダイヤ柄。これも久々に手に取ったなぁ。
火曜日はアーガイルニット。一見ベーシックな色使いだが、よく見ると紫、緑、赤など様々な色が混じった糸を使っている。素朴な雰囲気だけど、コテコテのトラッドに見えないバランスがちょうどいいのだ。
Wed.
水曜はバランタインの象徴的ダイヤ柄。これはインターシャといって、ダイヤ形のパーツを象眼細工のように並べて、ひとつずつ手作業で縫い合わせている……という蘊蓄を昔よく聞いたものだ。ともあれ、今の気分ではモノトーン配色が断然格好いい。トラッドニット再訪、面白いじゃないか。