防水パッカブルアウター 街で快適、傘代わりに常備も
特集 アウトドアブランドの高機能カジュアルウエア(下)
アウトドアウエアを街着として取り入れる「アウトドアMIX」。その人気の高まりに合わせ、アウトドアブランドからもタウンユース向けのカジュアルウエアが数多く登場している。それらは日常生活に役立つアウトドアから生まれた機能を備えるのが特徴だ。前々回はシャツ、前回はパンツを紹介したが、今回は「防水パッカブルアウター」を紹介する。レインウエアとして高性能で、小さく折りたたんで専用ポーチに収納できるため、折りたたみ傘の代わりにもなる。もちろん普段使いのライトアウターとしても活躍するモデルばかりだ。
薄手ながら嵐にも耐える/マーモット
「ストーム(嵐)」という単語をあえて製品名に使うほど、高い耐水性と透湿性を備えた防水透湿ジャケット。非常に軽量で、適度なストレッチ性とソフトな風合いを持つため、アウトドアアクティビティ時のレインウエアとしてはもちろん、街でのライトアウターとしても活躍する。
日常に取り入れやすいシンプルなデザイン。腰ポケットの位置を、通常のジャケットに近い位置にレイアウトしているため、使い勝手がよい。
専用のスタッフサック(ポーチ)が付属し、コンパクトに携行可能。かばんの中に入れて持ち歩くことで、急な天候変化や少し肌寒いときに重宝するはずだ。
2019年8月末に発売された注目の新作。「事前の受注会などでの評判は非常に高く、売り上げも好調に推移すると考えている」(デサントジャパン・アウトドアMD課の萩原千穂課長)
防寒アウターとしても活躍/ザ・ノース・フェイス
3層構造のゴアテックス素材を使用した、軽さと耐久性を持つ防水透湿レインジャケット。生地にほどよい厚みがあり、襟まわりの裏地には肌触りのよいトリコット素材を採用しているため、レインウエアの枠にとらわれない防風・防寒シェルとしても活用できる。
サイドのファスナーポケットは、バックパックのウエストハーネスに干渉しない高い位置に設けられているなど、アウトドアブランドならではの工夫が随所に見られるのも特徴。裾にドローコード、袖口に面ファスナーが付いているので、冷気や風の侵入を軽減してバタつきを抑える。フードは本体の襟部分に収納可能。
「キャンプシーンからタウンユースまで、さまざまな用途で購入されているアイテム」と話すのは、ゴールドウイン ザ・ノース・フェイスPRの鰐渕航氏。汎用性の高い1着なので、幅広い年齢層から支持を得ているという。
釣りの動きにもスムースに対応/ダイワ
フィッシングブランド、ダイワの軽量防水ジャケット。縫製箇所を可能な限りなくなくし、軽量性を追求している。
表面の素材に、ストレッチ性が高く、非常に軽量なレインマックス素材を採用。釣りをするときの上半身の大きな動きにもスムーズに対応するという。肌面には、汗をかいてもドライな肌触りをキープする素材を採用している。
前開きではなく、ゆとりのあるシルエットのアノラック仕様で、素早く着脱できると同時に前面からの雨風の浸入を防ぐ。伸縮性を備えた二重の袖口と裾により、防風・防水性能を高めている。
ベーシックなデザインで日常においてもコーディネートしやすい点も魅力。収納袋に入れて持ち運べるコンパクト設計のため、ゲリラ豪雨などに備えてかばんに入れておきたい。
「19年3月の発売以降、売り上げは好調に推移している」と話すのは、ダイワを展開するグローブライド・フィッシング営業本部アパレルマーケティング部企画開発の平井雄一郎氏。比較的ライトな釣りを楽しむユーザーや、釣り兼普段使いのアイテムとして携行性を求めるユーザーから支持されているという。
(ライター 津田昌宏、写真 宮前一喜=APT、スタイリング 宇田川雄一)
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