侮ると怖い職場の「居眠り」 症状チェックは自分でも産業医・精神科専門医 植田尚樹氏

SASは舌が喉の奥に沈み込み、気道を狭めて塞いでしまう病気です。このため大きないびきをかいたり、呼吸が止まったり、止まりかけたりする状態が断続的に繰り返されます。

面談した男性に睡眠障害の専門外来(スリープクリニック)の受診を促したところ、検査の結果、重度のSASと診断されました。

SASの診断基準では、無呼吸と呼吸量が通常の半分以下になる「低呼吸」を合わせた回数が1時間あたり5回未満なら正常、30回以上なら重症と判断されます。この男性の場合、検査では40回でしたので明らかな重症で、寝床に入っていた525分のうち、実際に眠っていたのは245分と5割に達しませんでした。

重症のSASの治療にはCPAP(シーパップ、Continuous Positive Airway Pressure、経鼻的持続陽圧呼吸療法)が施されます。鼻に装着したマスクから空気を気道に送り込み、気道が塞がれないようにすることで、無呼吸を防ぐ仕組みです。

面談の男性にもCPAPが施行されました。その結果、睡眠状態は改善し、疲労感もとれ、居眠りもなくなりました。

SASは以下のような身体的特徴を持つ人が発症しやすいと考えられています。

(1)太っていて顎や首に脂肪がついている
(2)扁桃(へんとう)が肥大している
(3)花粉症やアレルギーなどで鼻が詰まりやすい
(4)顎が小さい
(5)アルコールの摂取で筋肉が緩み、喉が塞がりやすい

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