ワンハンド・頭活… 19年下期注目の食品キーワード食品ブレイク予測 2019下半期 キーワード編

日経トレンディ

乳酸菌がタンパク質から分解した19個のアミノ酸がつながった「ラクトナノデカペプチド」が認知機能に作用することをアサヒグループが発見。そこで、粉末化したこの物質を同社の各種飲料に配合し、製品化したのが「はたらくアタマに」シリーズ

キーワード2「頭活」乳酸菌系飲料

一方、胃腸や免疫に作用する機能が注目され、売り上げを伸ばしている乳酸菌領域では、新たに「『頭活』乳酸菌系飲料」がキーワードになる。認知機能の一つである注意力と計算作業効率の維持に役立つとされる、乳酸菌が生み出した成分ラクトナノデカペプチドが配合された「はたらくアタマに」シリーズのドリンク類(アサヒ飲料)がそれだ。ラクトナノデカペプチドはアサヒグループのカルピス研究から発見された成分。中高年を対象としたヒト試験で、8週間の継続飲用によって注意力、12週間の継続飲用で計算能力が改善されることが実証されたとうたう。

認知機能維持の効果がいわれるイチョウ葉エキスやDHAなどは、サプリメントが中心。はたらくアタマにシリーズは、普段飲むボトル缶コーヒーやペットボトル飲料に成分が入り、仕事中などに無意識に取れるのが利点だ。

キーワード3「掛ける大豆」

「ヨーグルトにかける大豆 きなこ風味パフ」(マルコメ)と「同 いちご風味パフ」。大豆をパフに加工した、ヨーグルト専用の食品。味を付けることで、おからパウダーなどと比べて食べやすさが向上した

18年にテレビの情報番組から火が付いた「おからパウダー」は、ダイエットに効果があるといわれ、ヨーグルトに振り掛けて食べるブームが急拡大した。ただ、混ぜたヨーグルトは単調な味になってしまいがち。そこで、大豆をパフ状にして、かつ味を付けて食べやすくすることで課題を克服したのが、「ヨーグルトにかける大豆 きなこ風味パフ」「同 いちご風味パフ」(マルコメ)だ。手間無く大豆タンパク質が取れる「掛ける大豆」として人気を集めそうだ。

キーワード4「超早炊き」

家庭では作るのが難しいパエリア、ジャンバラヤのもとを一度炊いて乾燥させたアルファ米付きで提供。フライパンを使い、具材をいためる時間も含めて僅か15分の超早炊き調理で、本場のアルデンテのお米料理が完成

パエリアやジャンバラヤといった家庭では難しい料理が簡単にできる「お米付きRiceDish」(日清フーズ)も注目株だ。アルデンテに調理できる「超早炊き」の米を同梱し、外食の本格的な味を、自宅で短時間に調理できるのがポイント。実際に作ってみると火の強さによるムラのせいか、芯が残り過ぎている部分があった。最初のうちは火加減に慣れが必要そうだ。

キーワード5「大人味アイス」

「ミニカップ華もち 吟撰きなこ黒みつ」(ハーゲンダッツジャパン)。15年に欠品を起こすほど大ヒットした、軟らかい餅をアイスに載せた「華もちシリーズ」の第3弾。深煎りきな粉を使ったアイスに浅煎りきな粉をまぶし、濃厚にしたという
「アイスの実 大人のショコラ」(江崎グリコ)。カカオ分72%のベルギー産チョコ配合の濃厚なジェラートをココアパウダーが入ったチョコでコーティング。袋を小さく開け、アイスを手で触らず直接口に入れることもできる

「雪見だいふく コクのショコラ」(ロッテ)。ブランド力のある雪見だいふくにチョコレート味をラインアップ。外側の餅と中のアイスにビターで濃い黒色が特徴のブラックココアを配合し、深いコクのあるチョコ味に仕上げている

デザートでは黒蜜きなこや濃厚チョコ風味など、「大人味」のものが「バイヤーズグランプリ」ではランキング上位に。なかでも、「雪見だいふく」と「アイスの実」という定番の2ブランドが、共にチョコ味を追加してきたのが興味深い。今冬は、暖かい部屋で濃厚アイスを楽しむ場面が増えそうだ。

日本アクセス 秋季フードコンベンション2019 「バイヤーズグランプリ」とは?
大手食品卸の日本アクセスが19年7月に開催した、東西会場で延べ1150社出展の大型展示商談会「フードコンベンション」の特別企画。Mart読者会員が選ぶ「Mart新商品グランプリ」の「プロ版」で、エントリーした77の新商品に、スーパーやコンビニなど流通各社の食品バイヤーが投票。加工食品、冷蔵食品、冷凍食品、アイスの4部門で得票数が多い順にランキングした。日本アクセス、流通専門誌「DIAMOND Chain Store」とのコラボ企画。

(文 高橋学、写真 中本浩平)

[日経トレンディ2019年10月号の記事を再構成]

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