9月8~9日にかけて関東を縦断した台風15号は各地に大きな傷痕を残しました。今後も複数の台風が襲来する可能性が示唆されています。いま住んでいる地域やこれから住もうと考えている地域について、洪水のハザードマップなど各種の防災サイトを改めて確認してみてはいかがでしょうか。洪水などの災害リスクを事前に知ったうえでその地域に暮らすのとそうでないのとでは、命や財産を守る点で結果が大きく違ってきます。
高台や台地にも無数の小さな川や地下水路
まず、国土交通省のハザードマップポータルサイト(https://disaportal.gsi.go.jp/)をチェックするのがよいでしょう。詳しくはこのコラムの「浸水・土砂崩れ… 2つのハザードマップでリスク確認」で説明したように、「わがまちハザードマップ」で住んでいる地域の洪水や土砂災害のリスクなどをチェックします。そのうえで「重ねるハザードマップ」で様々な追加情報を入手すればよいのです。
両方のハザードマップをチェックするのは、一方には載っていない情報がもう一方には載っていることがあるからです。例えば、重ねるハザードマップには世田谷区や渋谷区といった台地上にある地域についての浸水予想データは掲載されていません。
これは「内水ハザードマップ」と呼ばれるもので、わがまちハザードマップから各地方公共団体が発表している内水ハザードマップを探し出さないと見ることができないのです。こうした高台や台地にも小さな川(あるいは地下水路)が無数にあり、排水能力を超える降雨時には浸水するリスクがあるのです。
浸水開始後、あっという間に水かさが増す
大きな川の堤防が決壊して洪水になるケースを想定して、浸水が時間の経過とともにどのように広がるかをシミュレーションできるサイト「地点別浸水シミュレーション検索システム」(https://suiboumap.gsi.go.jp/)があります。