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ライオンの掬川正純社長

ライオンの掬川正純社長

歯磨き用品で国内トップシェアを誇るライオン。2019年1月に就任した掬川正純社長(59)は「働きがいのある会社をつくりたい」と語る。新たな成長をめざす「変革に向けたダイナミズムの創出」として、「働きがい改革」を「働き方改革」とともに推し進め、若手社員に責任ある職務を任せるなどして、次世代リーダーの育成に力を入れる。

<<(上)工場で学んだリーダーの条件 朝令暮改でも軸はぶれず

――社長に指名された際、どのように思いましたか。

「社長をやるとなると生活全般を組み替えないといけないので、正直に言って最初は暗い気持ちになりました。即答はしませんでした。ただ、若手のうちから自由に仕事ができ、私にものづくりの喜びを教えてくれたのはライオンです。『ライオンを強い会社にしたいという思いが一番強いのは私だ』という自負はありました」

――社長に指名された理由を自身ではどのように考えていますか。

「社長交代の記者会見で前社長の浜逸夫会長が私を紹介するときに話していた決め手は『戦略眼と人間力』でした。私がリーダーに必要と考えている見識とコミュニケーション能力とほとんど同義だと、横で聞いていて思いました」

原理原則と現実主義

――浜会長からリーダーとしてどのようなことを学びましたか。

「私が洗液体剤のリーダーだった04年から18年まで、浜さんはずっと上司でした。ただ、タイプは違います。浜さんが原理原則を大切にするのに対して、私は現実主義者です。理想を否定はしませんが、それ以上に足元の現実をどう解決するかということに優先順位を置くタイプです」

「浜さんは1つの目標に向かって執念を持ってあの手この手で突破しようと粘りますが、私はどちらかというとあっさりしていて『駄目だ』と思うと諦めがちです。タイプが異なりますからよくけんかもしました。浜さんから『もうちょっとやってみよう』と言われると、『開かない扉をいくらたたいても駄目ですよ、次にいきましょう』といった具合です。浜さんの理想を追い求める姿は尊敬しています。ときには粘り抜く姿勢もリーダーには必要だと思います」

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