スマホでキャリアアップ 時間や場所、選ばず学習

NIKKEIプラス1

総務省が昨年8月に公表した調査によると、社会人が「学び直しをしたい」と考える分野(複数回答)で最も多かったのは「外国語」で53.6%。次いでプログラミングなどの「情報通信分野」(34.4%)、「医療や福祉」(27.8%)などの順だった。

AIやブロックチェーンの講座

情報通信分野について学びたい場合は「Udemy(ユーデミー)」の活用も一案だ。ベネッセコーポレーション(岡山市)がオンライン動画学習サービスを手掛ける米国のUdemyと提携し、日本国内でサービスを展開している。パソコンやスマホのアプリの動画で学習できる手軽さが好評で、受講者数は世界で4000万人を超えている。

現役のエンジニアらによるプログラミングの授業、データ分析の手法やエクセルの使い方といったビジネススキルを学べる講座が中心だ。「実務に直結する知識や技術なので、社会人の受講が多い」(ベネッセ)。Udemyでは最近、人工知能(AI)やブロックチェーン(分散型台帳)など先端技術を学べる講座も人気を集めているという。

無料で受けられるオンライン講座もある。

国内の大学や企業などが加盟する日本オープンオンライン教育推進協議会(JMOOC)は、大学教授などによる専門的な講座を無料で公開している。NTTドコモが運営するオンライン教育のプラットフォーム「gacco(ガッコ)」などを通じて配信しており、会員登録すれば誰でも受講できる。登録者は30~50代が7割近くを占める。

ジャンルは芸術や医療、統計学や数学など幅広く、昨年は約70本の講座を開講した。

eラーニングの市場規模、5割増の見込み

矢野経済研究所によると、インターネットを利用した学習サービス(eラーニング)の国内市場の規模は、個人向けで2019年度に1610億円と、15年度の1070億円に比べ5割増となる見込みだ。政府が社会人の学び直しを提唱するなど後押ししていることもあり、同研究所は「時間、場所の制約が少ないeラーニングの需要は今後、ますます高まる」とみている。

手軽さが売りのオンライン講座だが、学習を継続する根気強さが求められるのは「通学」と変わりはない。例えば、受講期間を過ぎてしまった講座は、講義の動画が視聴できなくなるといったケースもある。途中で挫折すればそれまでの投資が無駄になりかねないため、覚悟を持って学習に臨みたい。

(川上純平)

[NIKKEIプラス1 2019年9月14日付]

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