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英国ロイヤル・オペラ、仏伊二大悲劇に浸る日本公演

2019/9/12

世界五大歌劇場の一つ、英国ロイヤル・オペラが4年ぶりに日本公演を開く(主催=日本経済新聞社、公益財団法人日本舞台芸術振興会)。演目はグノー「ファウスト」とヴェルディ「オテロ」。9月12~23日に東京文化会館(東京・台東)と神奈川県民ホール(横浜市)で計8公演を行う。音楽監督アントニオ・パッパーノ氏の指揮による端正で切れのある管弦楽、当代屈指の歌手陣、人物の内面を掘り下げる深みのある演出など、この歌劇場ならではの劇的体験が待っている。

在任17年パッパーノ音楽監督の円熟の指揮

英国ロイヤル・オペラの歴代の音楽監督にはラファエル・クーベリック、ゲオルク・ショルティ、コリン・デイヴィス、ベルナルト・ハイティンクら音楽史上屈指の指揮者が名を連ねる。2002年に音楽監督に就任したパッパーノ氏は在任17年。さらに22~23年シーズンまで契約が延長され、歴代最長の在任期間となる。

4年前の来日公演では、プロジェクションマッピングを使った斬新なモーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」、それにイタリアオペラの王道といえるヴェルディ「マクベス」の2つのオペラで好評を博した。今回は長年築き上げてきた信頼関係に基づき、さらに磨きがかかった円熟の舞台が期待できそうだ。

英国ロイヤル・オペラ音楽監督で指揮者のアントニオ・パッパーノ氏(9月6日、東京都港区でのインタビュー)

イタリア系英国人の同氏の指揮から生まれる音楽は、劇的感情と合理的な形式美を併せ持つ。その長所はやはり音楽監督を務める伊ローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団を指揮したマーラー「交響曲第6番イ短調『悲劇的』」をはじめ、後期ロマン派の大規模な管弦楽作品でも遺憾なく発揮されてきた。オペラ指揮者としてだけでなく、巨匠と呼ぶにふさわしい風格をみせるゆえんだ。

今回の演目の一つはパッパーノ氏が得意とする「ファウスト」。原作はいうまでもなくドイツの文豪ゲーテの名高い戯曲。フランスオペラを代表する作曲家グノーの人気作だ。まずはパッパーノ氏に今回の日本公演について聞いた。

――自身が音楽監督を務めてから英国ロイヤル・オペラはどう変わったと自負しているか。

「僕の白髪が増えたことくらいかな。ここで仕事ができることは無上の喜びで、ほかに行きたいと思うオペラハウスは世界中どこにもない。オペラを愛する人たちの集団がつくる得難い環境だ。長い時間をともに過ごし、オーケストラやコーラスなどとの関係が成熟し、一つの家族のようだ。その一体感こそが、ほかのオペラハウスとの違いを生む。有名な歌手を招いてその名声に便乗するのではなく、ともにより大きな舞台を作り上げていく底力を持っている」

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