青春時代にアイビーを通った世代であれば、ブレザーの着こなしに一家言あるかもしれない。しかし、何にせよ時代に即したアップデートは必須。ここでは再び脚光を浴びるブレザーの、現代における新しい着こなしを提案したい。
まず、注目すべきはブレザーの色である。トレンドで選ぶなら、黒。ブレザー=紺のすり込みからか、これが黒というだけでぐっと新鮮に映る。コーディネートは黒のシックさを活かすべく、タイもシャツもパンツも、モノトーンに徹したい。明暗のコントラストの効いたそのスタイルは、落ち着きの中に芯の通った力強さを秘める。
では紺ブレは過去のものかといえば、そんなことはない。しかし今なおBDシャツにレジメンタイではセンチすぎるから「紺ブレはニットで着流す」を実践されたし。これならトラッドの正統性を醸し出しながら、さらりと今どきの抜け感も演出できる。休日スタイルを品よく装うにも、もってこいだ。
【 Black BLAZER 】
黒ブレのタイドアップはモノトーンで締める
■LUCA GRASSIA(ルカ グラッシア)
3代続くナポリのサルトリアが手掛けるブランドの、贅沢なカシミアウール製の“黒ブレ”を主役にしたスタイルだ。Vゾーンには白×グレーのストライプシャツと黒基調の花小紋タイを合わせ、ボトムスにはグレンチェック柄のグレーパンツを選択。柄と柄を組み合わせてさりげない重奏感を表現しつつ、モノトーンに徹することでシックさが際立ち、シャープな印象に。 ブレザー29万円(伊勢丹新宿店)
【 Navy BLAZER 】
王道の紺ブレは、ニットを入れてユルく着流す
■SARTORIO(サルトリオ)
バスケット調の織り感のある、しなやかなタッチの生地を用いた紺ブレは、ナポリスタイルの軽快な仕立ても相まって、アメトラのそれとはまた趣の違う洒脱な表情を醸し出している。インナーには、同じく紺のタートルネックニットを選択。程よいリラックス感を添えることで、スタイルはぐっとこなれる。パンツも同系色で揃えれば、なおスマートな印象に。 ブレザー25万4000円(ストラスブルゴ)