「スーツ3着、靴は3足でいい」若きトップの服装哲学モンブランジャパンCEO シャルル・ラングロワ氏(上)

■変化を付けるのはシャツやネクタイで

「サスペンダーが好きです。ポイントはスーツと同色のものをすること」。スラックスは少しハイウエスト気味にするのが好みだ

――スーツは3着だけなのですか。

「はい。正確に言いますと、いま着ているライトグレーのスーツは軽いウールでシャークスキンと呼ばれる素材です。次にネイビーのもの。この2着は通年着られます。あと1着はダークグレーでカシミヤ入りですので秋冬用です。コートを着なくても暖かいんですよ。これだけあれば完璧です。変化を付けるのはシャツ、ネクタイ、ソックスで、いろいろ集めています。小物で遊ぶアクセサライズにはポジティブです。サスペンダーを合わせるスタイルもよくします。サスペンダーはスーツの色と合わせます」

――潔いですね。ほかのスーツを着たくないほど魅了されたイーサンさんの服は、何が違いますか。

肩があまり広くないという点をカバーしてくれる、テーラーのスーツ。「仕立ての醍醐味は体型をより良くみせてくれるところにあります」

「初めて着たときの自分の姿にびっくりしました。別のテーラーのスーツを着たときとは全然違ったのです。イーサンは私の体とプロポーションに合わせて形を整えていきます。そのデザインがコンプレックスを巧みに隠し、良さを強調してくれるのです。見てください(と、立ち上がる)。私はあまり肩が広くなく細身です。それを気にしてきたのですが、彼のスーツだとかえって美しく見えるんです。スーツにおいてパーフェクトルックとはこういうものなのだと分かりました。着る人の魅力を引き出してくれるところがテーラーの服の醍醐味ですよね」

――クラシックな手法で作られ、長年愛用できる完璧なスーツなのですね。

「イーサンは私のオンリーワンのテーラーです。情熱を持って30~50年代のクラシコイタリアの手仕事を磨いた人。世代が近く、伝統とクラフツマンシップを大切にするというビジョンが一緒です。彼の服が大好きですが、高額なのでたくさんは持てません。それでもすごくいい投資です。ずっと着られるように手入れをして、10年20年と着るつもりです」

――デザインの特徴は。

「伝統的な手法で作る、非常にフォーマルなスーツです。特徴的なのは上着のラペル。太くて、柔らかくて、流れがよい。まるで船の帆のようです。私はラペルがハードすぎたり堅かったりするのはあまり好きではありません。ウエストの位置は高めにして、スラックスの幅は少し太めにつくってもらいます。本当にいいスーツを着ると体形が変わりますよ」

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