2019年上半期に活躍した芸能人は一体誰だろう。それを探る2つの客観的な指標「上半期タレントCM起用社数ランキング」と「上半期TV番組出演ランキング」が発表された。女性のCM起用1位は13社に出演の渡辺直美で、男性1位より4社も多かった。
「2019年上半期タレントCM起用社数ランキング」の女性キャラクター部門で1位だったのは渡辺直美だ。12社の広瀬すずと11社の有村架純が続く結果に。この3人は、18年の年間ランキングでもトップ3入りしており、不動の人気だ。
新田真剣佑ら20代若手が台頭
ちなみに、18年のランキング外から上位入りを果たしたのは、中村アンとマツコ・デラックスの2人のみ。女性キャラクター部門では、比較的動きが少ない結果となった。
一方、男性キャラクター部門ではやや状況が異なる。1位には同ランキング常連の相葉雅紀とサンドウィッチマンが並んだが、その下に目を向けると、18年とは異なる名前が多く並んでいた。
CM起用社数7社以上の全24人のうち、11人が18年の年間ランキングで圏外だった。なかでも目を引くのは竹内涼真、新田真剣佑など20代の若手の台頭。さらに俳優業での活躍も目覚ましい三代目J Soul Brothersの岩田剛典と、18年のドラマ「今日から俺は!!」でブレイクした賀来賢人という今年30歳になったばかりの2人も初ランクイン。
続いて注目したいのは、香取慎吾と草彅剛の2人。ジャニーズ事務所から独立して以降、地上波テレビ番組への出演機会は減少傾向にあったが、CM出演は好調だ。
TV番組出演は国分太一1位
一方、「2019年上半期TV番組出演ランキング」は国分太一を筆頭に、例年通り、朝や昼の帯番組でレギュラーMCを務める5人が上位を占める結果に。帯番組レギュラーMC以外では、有吉弘行が6位だった。
18年の年間総合ランキングと比べて、新たにランクインしたのは6人。11位で俳優の瀬戸康史は、18年後期のNHK連続テレビ小説「まんぷく」でのレギュラー出演に加えて、16年に出演した朝ドラ「あさが来た」が再放送され、出演回数を重ねた。
他の5人は、いずれもお笑い芸人。12位でバイきんぐの小峠英二、13位のジャングルポケットの斉藤慎二、17位の平成ノブシコブシの吉村崇は、自身のレギュラー番組に加えてゲストとしての番組出演も多数。的確なツッコミやボケが重宝されているようだ。
両ランキングにランクインしたのは、サンドウィッチマンの2人のみ(伊達みきおが17位、富澤たけしが20位)。好感度が求められるCMと、番組スタッフから期待される番組起用という両面で実績を残したことが分かる結果だ。
(日経エンタテインメント!9月号より再構成、文・羽田健治)
[日本経済新聞夕刊2019年9月7日付]