Men's Fashion

「吸い付きとろける」着心地 カシミアジャケット12選

トレンド

2019.9.22

MEN'S EX

官能的なまでに柔らかな素材と、体に吸い付く仕立ての融合。ジャケットだからこそ味わえるカシミアの贅沢さは、えもいわれぬ充足感で着る者を満たしてくれる。今、その“幸福な着心地”を改めてお伝えしたい。

Cashmere JACKET

カシミアニットやマフラーは、もはや語るまでもない秋冬の定番。しかしジャケットとなると、そういえば未体験だった、という方もまだまだいるのではないだろうか。その贅沢さは、ニットとは違った意味でまた感動的だ。我々が普段愛好する、体にぴったりと沿った仕立てのジャケット。その心地よいフィット感を、極上タッチのカシミアが倍加してくれるからだ。優れた仕立てのジャケットをしばしば“体に吸い付く”と表現するが、カシミアのそれは、“吸い付き、とろける”とでもいうべき魅惑的な着心地なのである。

ちなみに、カシミアジャケットの魅力をより楽しむなら背抜きや裏なしなどライニングを省いたものがおすすめ。軽さと柔らかさをダイレクトに感じられるからだ。

上等なカシミアジャケットをまとう心地よさと風雅は秋冬ならではのもの。その楽しみを堪能しつつ新たな季節の訪れに思いを馳せれば、満ち足りた暮らしの幸福をしみじみと感じるはずだ。

■LORO PIANA(ロロ・ピアーナ)

ロロ・ピアーナが誇る世界最高峰のカシミアに撥水性を付与した「カシミア レインシステム(R)」生地。やさしく包み込むような着心地は、まさに至高のラグジュアリーを体現している。 45万3000円(ロロ・ピアーナ銀座並木通り本店)

カシミアジャケットには“理想の紳士像”のすべてが備わる

カシミアジャケットの魅力は着心地のよさだけではない。静かに、しかし雄弁に、格調と洗練を物語るその佇まいは、まさしく紳士を体現するのに理想的な一着なのだ。

■CESARE ATTOLINI(チェーザレ アットリーニ)

袖付けをより柔らかくし、シルエットのバランスを調整するなど細やかなリクエストをかけた別注作。世界最高峰の仕立て&パターンメイキングと、贅沢極まるイタリア製カシミア生地が織りなす佇まいは、まさにエレガンスの極致といえる。 64万円(ディエトロレクインテ)

ニット12万円/チェーザレ アットリーニ、シャツ7万7000円、パンツ8万9000円/以上ディエトロレクインテ(ディエトロレ クインテ) タイ1万2000円/エリコ フォルミコラ(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)

極めて寛いだ着心地でありながら、見た目は高い格調を備える。これもカシミアジャケットならではの魅力だ。非常に繊細な原毛を織り上げた生地は、一般的なウールとは比べ物にならないしなやかさを誇る。そのためドレープの生まれ方が格別に美しく、また素材が持つほのかな光沢ともあいまって、そこはかとないエレガンスを発揮するというわけだ。こうした生地特性が立体的なテーラリングと融合することによって、控えめかつリッチ、優雅な包容力も感じさせる、大人の好印象を凝縮したかのような一着が出来上がる。誇張なしに、羽織るだけで理想的な紳士像を演出できるのだ。ビジネスにはもちろん、休日用にも便利。ニットの上にサラリと着るだけで品格満点な装いになる。

実はこの秋冬、カシミア100%のジャケットが例年より多彩。背景には世界的なラグジュアリー生地ブームなど様々な潮流があるが、能書きはともあれカシミアが大豊作なのは事実。買うなら今だ。