定期券・酒・薬… 消費増税、9月に買うべき商品点検家計を磨く 対策・消費増税(4)

値上げが見込まれる生活必需品や金額のかさむサービスは9月中の購入を考えたい
値上げが見込まれる生活必需品や金額のかさむサービスは9月中の購入を考えたい

消費税率の10%への引き上げを前に気になるのが何をいま購入しておくべきかだ。軽減税率の8%が適用される食料品のように慌てて買う必要がないケースも多いが、値上げが見込まれる生活必需品や金額のかさむサービスは9月中の購入を考えたい。

ICカード乗車券、9月のチャージ分は?

その代表例が電車などの乗車券だ。JRや私鉄の主要各社は消費税率引き上げに伴い10月から、運賃を2%程度引き上げる。バスなどを含めた旅客運賃は9月中に購入しておけば「乗車予定日が10月以降であっても税率8%が適用され、消費者が支払う金額も現行運賃がベースとなる」(辻・本郷税理士法人の浅野恵理税理士)。

特にメリットがあるのが金額がかさむ定期券だ。定期券は通常、利用開始日の2週間くらい前から発売される。10月前半に乗り始める定期券は9月中なら比較的安い金額で購入できる。期間が長い6カ月券だとよりお得。新幹線などの長距離切符も金額が高いので、乗車予定があるなら月内に買って節約したい。

ただしSuicaなどのICカード乗車券は扱いが別。9月中に入金(チャージ)を済ませたとしても乗車日が10月以降なら値上げ後の運賃分が引き落とされることを確認しておこう。

このほか遊園地やスポーツ観戦などレジャー関連のチケットも、利用予定日が10月以降でも支払いが月内なら税率は8%。高額の年間パスやシーズン券も含め、消費増税に伴う料金引き上げが予定されている場合は月内の購入が得策だ。

たばこ、1箱10円中心の値上げ予定

一般に10月から値上げが見込まれ、購入需要が多そうなのが酒だ。アルコール分が1度以上の酒類は軽減税率制度の対象外で、酒税を含めた価格に消費税が課される仕組み。販売事業者が消費税率の2%引き上げ分を転嫁する流れになれば店頭価格は全般に上がる。

実際にはスーパーなど販売店舗により価格は異なるので一概に言えないが、できるだけ安いお店を見つけて一定量をまとめ買いをするのも一案だ。たばこは日本たばこ産業(JT)が10月から1箱10円中心の値上げを予定する。

金額がかさむ生活必需品としては薬も早めの購入を考えてもよさそうだ。胃腸薬や頭痛薬、湿布薬などドラッグストアで一般に売られる市販薬は価格転嫁が予想される。ちなみに薬局で扱っている薬のうち、医師の処方が必要な「処方薬」はもともと非課税だ。

保存のきく冷凍食品やペットボトル飲料などは買いだめがお得と考えがちだが、慌てる必要はない。食料品は10月以降も税率が8%に据え置かれるからだ。食料品に限らず、一般的な消費財はポイント還元制度の対象になる点を確認しておこう。個人や中小企業が営む店(制度登録済みが前提)でキャッシュレス決済すると最大5%が還元される。その場合は10月以降に買うほうが負担減になる可能性があることを踏まえて判断しよう。

(後藤直久)

[日本経済新聞朝刊2019年9月7日付]