『アイネクライネナハトムジーク』『凪(なぎ)待ち』など、19年だけでも5本の映画に出演し、注目を集めている恒松祐里さん。「絵を描くのが好き」という彼女が、手作りしているアートなiPhoneケースやファンへのプレゼント、初のマイカーライフなどについて語ってくれた。
「愛猫を持ち歩きたくて」作り始めたiPhoneケース
「今日は、羊毛フェルトで手作りしたiPhoneケースを持参しました。羊毛フェルトは羊の毛を使った手芸で、私の子どもの頃からの趣味なんです。
特徴は、編み物の編み目のようなものがなく、自分の好きなところに羊毛を付けられること。立体的にも平たんにもできて、万能な感じがするのが好きなところです。難しいのは、特殊な針を使うところ。普通の裁縫の針はツンと先がとがっているだけですが、羊毛フェルト用の針は先の方がボコボコしていて扱いが難しくて。その針で、自分の指をたまに刺しちゃうっていうのが大変なところです(笑)。

羊毛フェルトを始めたのは、手芸が趣味の母が、私に合う手芸はないかといろいろと試させてくれたことがきっかけでした。それで小学校低学年の時にはまって、3年生か4年生の時には、同級生の誕生日プレゼントを羊毛フェルトで作ってましたね。みんなの好きな動物を羊毛フェルトでかたどって、キーホルダーにしてあげていました。
その後もいろいろ作るなかで、5年くらい前に、家で猫を飼いだしたんです。名前はチャーリー。このチャーリーが、本当にかわいくて(笑)。出かける時も手元に置いておきたい、愛猫を持ち歩きたいと思って、考えたのがiPhoneケースにすることでした。その頃、ちょうど初めてのiPhoneを母に買ってもらったんですよ。それで羊毛フェルトで作ったものを市販のiPhoneケースにボンドで貼って、オリジナルケースを作り始めたんです」

以降、愛猫チャーリーをモチーフにした4つのiPhoneケースを製作してきた。
「作り方は、まずiPhoneでベースとなるケースの写真を撮って、その写真にイラストアプリを使って下書きをします。でもそれを羊毛フェルトで作り始めてみると、『ちょっと違うな』と思うことがあるんですよ。だから下書きからデザインが変わっていくことが多いです。羊毛フェルトの良いところは、そういう時にビリッと剥がして、簡単にやり直せるところ。1回できたと思っても、壊すことが多いですね。というか、壊した方が良いモノができる。
そうして作った初代iPhoneケースのポイントは、チャーリーの顔も目も大きいところです。まだ不慣れだったので、『違うな、違うな』と思いながらやっていたら、顔も目もどんどん大きくなっていきました(笑)。2代目はよりオシャレにしようと金魚を入れ込んで作り、3代目は去年、自分への20歳のプレゼントとして作りました。だから『好きなものを詰め込もう』がテーマ。ラッキーナンバーの『22』を入れてからの『charLie』、そして『YURI』です。

そして今使っているのが4代目です。夏に使うのでマリンテイスト。デザイン性は一番高いと思います。チャーリーも進化してますね。初代の時はまだ子猫で、最近のものは大人の顔になっています(笑)。
私は人と話すのがあまり得意ではないんですけど、このiPhoneケースは、そんな私のコミュニケーションツールになるんですよ。例えば映画やドラマの顔合わせの時に、『どこで買ったの?』とiPhoneケースの話になることが高確率であって。衣装の方やメイクの方にも、『猫好きなの?』って言われて、猫トークで盛り上がることが多いです。『アイネクライネナハトムジーク』の時も、三浦(春馬)さんが気付いてくれましたね。『すごいね~、オツネは手芸もやるんだね~』って。オツネって呼ばれてるんですけど、私(笑)」