自然災害で住宅再建 公的支援をフルに生かす災害に備える損害保険(中)

9月初旬の筧家のダイニングテーブル。テレビを見ていた良男が「最近、毎年のように豪雨や地震の大規模災害が起きてしまうな」とつぶやきます。「そうね」。セミナーの資料を整理していた幸子もため息をつきます。そこへ2階から恵が降りてきました。

筧(かけい)家の家族構成
筧幸子(48)良男の妻。ファイナンシャルプランナーの資格を持つ。
筧良男(52)機械メーカー勤務。家計や資産運用は基本的に妻任せ。
筧恵(25)娘。旅行会社に勤める社会人3年目。
筧満(15)息子。投資を勉強しながらジュニアNISAで運用中。

筧恵 ママ、そのセミナーの資料をもう一度みせてくれない? この前、地震保険についてアドバイスした大学時代の先輩から、すごく参考になったってお礼のメールが来たの。で、つい「被災時の公的支援制度についても知っておくといいですよ」なんてママの資料通りのことを書いたら、「詳しく知りたい」って言ってきたのよ。

筧幸子 わかったわ。確かに、災害に備えるには損害保険に加入するだけでなく、公的な支援制度について知っておくことも大切よ。資料を整理していたところだから、ついでに教えてあげる。まず知っておきたいのが国の制度「被災者生活再建支援制度」ね。住宅に被害を受けた人が対象で、最大300万円を無償で受け取れるのよ。

 どれくらい利用されているのかな。

幸子 内閣府によると2018年には約9700世帯が合計でおよそ118億円を受け取っているの。東日本大震災が起きた11年には20万世帯以上で3600億円を超えているわ。

筧良男 支給額はどうやって決まるんだ?

幸子 支援金には基礎支援金と加算支援金の2種類があり、それぞれ基準があるわ。基礎支援金は住宅の被害の程度に応じて決まるの。全壊なら100万円、大規模半壊なら50万円、という具合ね。加算支援金は住宅の再建方法によって額が決まるわ。建設・購入なら200万円、補修なら100万円ね。持ち家だけでなく、賃貸住宅に住む人も利用できるわ。ちなみに、一人暮らしの場合は支給額が4分の3になるの。

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