ワイヤレスイヤホン イチオシはソニー、入門機も実力完全ワイヤレスイヤホン 人気6製品を聴き比べ(下)

日経PC21

●Jabees「Beebud」

Jabeesは、ブルートゥース機器に特化したOEM(相手先ブランドによる生産)企業として2004年に創業したFreeTek Internationalのプライベートブランド。同社が、米国や欧州メーカーのブルートゥースサウンド機器の設計、製造を請け負うことで得た高い技術力を背景に、低価格かつ高性能な製品を展開している。今回取り上げた「Beebud」も5000円台と、完全ワイヤレスイヤホンとしては低価格ながらも、高音質と充実した機能を実現している点が特徴となる。

充電ケースの充電はマイクロUSB端子経由となる
本体のマルチファンクションボタンで電源のオン/オフ、音楽再生の開始と一時停止、電話応答などの操作ができる

まず低価格ワイヤレスイヤホンで気になるのはブルートゥースの接続性だが、スマホと一度ペアリングしてしまえば、充電ケースから取り出すだけで電源オンとなり自動で接続されるなど、上位価格帯のモデルと使い勝手は変わらない。街中などで音が頻繁に途切れるということはなく、接続の安定性も問題なかった。

使い勝手の面もきちんと考慮されている。本体に多機能ボタンが装備されており、再生、一時停止、電話応答などの操作が、いちいちスマホなどを取り出さなくてもできる。

クリップ付きのタイプを含め3種類のイヤーピース(それぞれS、M、Lサイズ)が付属。用途や自分の耳に合わせて装着できる
500mAhのバッテリーを搭載した充電ケースが付属。ケースで繰り返し充電しながら使うと最大12時間の使用が可能。充電ケースへの取り付け、取り外しで自動的にイヤホン本体の電源がオン/オフする

音質も低価格とは思えないほど良い。「高音がきれい」「低音が出ていて、音楽を楽しく聴ける」「空間をうまく表現している」など、今回の試聴でも高く評価する声が上がった。「一見、良い音だが、細部の表現が甘い」など解像度の甘さを指摘する声もあったが、価格を考慮すれば文句のない音質で、入門用にぴったりの製品だろう。

総評:本格モデルが高評価も入門モデルも実力

今回の試聴で、音質で一番高い評価を得たのはソニーの「WF-1000XM3」。6製品を8人がそれぞれランク付けしたが、うち7人が1位もしくは2位に選定した。装着感や操作性など、使い勝手に関する評価も上々で、完成度の高さは随一といってよい。予算が許すなら、間違いなくコレが今回のイチオシだ。なお、アップルの「AirPods」も音質に関しては評価が高かったが、装着感など使い勝手の面で評価が大きく分かれた。

使い勝手の面で高評価だったのはオーディオテクニカの「ATH-CKS5TW」。抜群のバッテリー性能もさることながら、装着感の良さ、ボタンによる操作の快適さ、専用のスマホアプリの完成度の高さなどは、さすがは国内老舗ヘッドホンメーカーといったところ。低音重視モデルだけに音質面では評価が分かれたが、製品としての完成度は高い。

高価格帯の製品がほぼ順当に高い評価を得たのに対し、1万円以下のモデルはやはり評価が分かれた。ただし、それぞれを音質面で1位にした人がいるなど、好みの音楽ジャンルにマッチすればハマる傾向も。特にJabeesの「Beebud」は、5000円台と低価格ながら、ポップスやハードロック系を好む人から高い評価を得た。低価格モデルの中にも、自分にぴったりのお宝製品が見つかることもある。それを探し当てるのも一興といえる。

[日経PC21 2019年10月号掲載記事を再構成]

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