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進学校の素顔

「東大王」鍛えた 開成・クイズ研究部の早押し特訓 開成中学・高校(上) 教育ジャーナリスト・おおたとしまさ

2019/9/8

8人が対戦する早押し。先輩が出す問題を聞き漏らすまいと身を乗り出す生徒たち
進学校の強さの秘密は授業やカリキュラムだけにあるのではない。生徒の勉強以外の活動、伝統や校風も大きな力になっている。部外者にはなかなか見えないそんな素顔を、教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏がシリーズで紹介する。今回お届けするのは、東京大学の合格者ランキングで38年も首位を走り続ける開成中学校・高等学校。そのクイズ研究部はテレビで活躍するクイズ界のスターを育て、現在は中学の新入生のほぼ4人に1人が入るほどの人気だ。

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■伊沢拓司さん、水上颯さんもここから

テレビのクイズ番組がブームだ。なかでもTBSの番組「東大王」からは、伊沢拓司さん、水上颯さんのような「東大生スター」が誕生した。この2人、実はそろって開成の出身。しかも同じクイズ研究部で腕を磨いたのだという。クイズ界の人気者を続々送り出すクイズ研究部を訪ねた。

放課後の教室に続々と生徒が集まってくる。この日は、主に入部したばかりの中学1年生が活動する日だった。学生のクイズ大会などで数々の優勝を果たした部だが、体育会的な緊張感はない。なんとなく集まり、なんとなく始まる。

幹部の高校生が早押しのボタンをコンセントにつないで準備する。練習を仕切るのは高校2年生の部長だ。8人のグループを5つつくり、順番に練習が始まる。黒板には「4○ 2× 2人抜け」の文字。「4問正解した者から上位2人が勝ち抜けする。2問間違えたら失格」の意味だ。

歴代の部員の「クイズにかける青春」をみてきたボタン

問題集を持った上級生が教卓に着き、早押しボタンを握りしめた8人が周りを囲む。問題が読み上げられると、「ポン!」という軽い電子音が鳴ってライトがつく。解答権を得た生徒が答え、正解なら出題者が「正解!」と声を出す。間違えれば「ブー」というブザーを鳴らす。それをひたすらくり返す。

ボタンのセットは1つしかなく、一度に参加できるのは8人まで。残りはひたすら待機。中1生の多くは、スマートフォンのアプリ「みんなで早押しクイズ」に取り組んでいた。インターネットを介して、見知らぬ人とリアルタイムに早押しを競えるアプリだ。

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