株主優待で何がもらえるのか 2位は金券、1位は?要チェック!株主優待の基本(中)

日経マネー

QUOカードやギフトカードなど、汎用性の高い金券は簡単に総合利回りを計算でき、銘柄同士のお得度の比較も簡単だ。一方、10%引き券や非売品の名産品などは、価値を金額に換算できない。金券類も自分で使えば額面通りの価値だが、チケットショップやネットオークションで換金すると、額面通りはまず売れないのでお得度は下がる。総合利回りは目安の一つと考えた方がよい。

優待品をもらってうれしいか、自分で消費できるかという基準を大切にする優待投資家も多い。

金券や換金性の高い優待券は誰がもらってもうれしいし、いくらあっても困らないが、お米などの食料品は、外食中心の単身者だと食べ切れないということもある。保存の利く食品でも、毎年、届く同じ優待品に飽きているという声は少なくないし、外食企業の優待食事券を有効期限内に消化する苦労は、優待投資家なら1度や2度経験している。売ったり人にあげたりしてもいいが、優待品は使わないと価値がないことも忘れずに。

Q3:優待投資も投資指標は確認すべし?

【A3】優待銘柄特有の事情を踏まえて確認する

優待投資でも企業業績や株価水準の確認は大切だ。(1)配当と優待品を受け取りながら長期の視点で株を保有するのか(2)優待品と同時に企業の成長による株価上昇を期待するのか(3)優待品だけを受け取るクロス取引なのか──によって、見るべき投資指標も異なる。

(1)の長期投資は配当狙いの投資と同じ。業績や過去の配当が安定しているかどうかがチェックポイントだ。優待の縮小や廃止を避けるためにも、株主総会に出席したり決算書を読んだりして、経営者の株主還元に対する考え方をチェックしたい。

(2)の株価上昇期待なら、チェックすべきポイントは成長株投資や割安株投資と同じ。売り上げや利益が拡大しているか、株価は割安かなどを点検する。(3)のクロス取引については業績、株価ともあまり関係ない。

業績の悪い企業や、株価な割高な銘柄への投資は避けるべきだが、個人投資家に人気の高い優待銘柄には、理論株価では説明できないほど株価が割高にもかかわらず、業績悪化などの悪材料が出ても株価が下がりにくい銘柄が多い。このような優待銘柄特有の下値の堅さに着目した投資法もある。ただし、優待の魅力で株価が維持されている可能性が高く、改悪で急落する危険性もある。

人気優待銘柄については、優待銘柄特有の事情を踏まえて指標などを見た方がいいだろう。

(日経マネー 本間健司)

[日経マネー2019年9月号の記事を再構成]

日経マネー 2019年 10 月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP
価格 : 750円 (税込み)


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