マネーコラム

日経マネー 特集セレクト

株主優待、実は上場企業の37%しか実施していない? 要チェック!株主優待の基本(上)

日経マネー

2019/9/11

写真はイメージ=PIXTA
日経マネー

株主優待品をもらい続けながら株価が上がるのをのんびり待つ、優待そのものを楽しむ、優待銘柄特有の値動きに乗じて貪欲に稼ぐ――。このように、優待投資家のスタイルにはいくつかあるが、押さえておきたい株主優待の基本をQ&A形式で3回に分けて紹介する。1回目は最近の動向を中心に取り上げる。

◇  ◇  ◇

■Q1:どのくらいの企業が優待を実施しているの?

【A1】上場企業の約37%

出所:野村インベスター・リレーションズ。※2019年5月時点、同社調べ

上場企業が株主に様々な商品を送るのが株主優待制度。上場企業4096社の約37%、1521社が実施している。ここ数年は、毎年100社以上が制度を新設しており、廃止する企業の数を差し引いても実施企業数は増加傾向が続いている。

送られてくる優待品は、自社商品や自社サービスの利用券・割引券など、その会社に関係のある品物の他、お米やおこめ券、カタログギフト、飲料や名産品、QUOカードなどの金券までバラエティーに富んでいる。複数のコースの中から好きな優待品を選べる優待も多い。

■Q2:1単元でも受け取れる?複数単元持つと有利なの?

【A2】1単元で受け取れる銘柄が多い

最低売買単位である1単元(100株)以上で受け取れる銘柄が多いが、複数単元、例えば3単元以上持っていないと受け取れないような銘柄が増えている。保有株が増えると優待品の量が増える優待も多いが、配当金のように正比例で増え続けるとは限らず、100~1000株の小口株主がお得になるケースが大半だ。最近では長期保有株主に対して同様の優遇を実施する企業も増えており、優待実施企業の約3割、464社が制度を設けている(2019年5月時点、野村インベスター・リレーションズ調べ)。

優待の実施頻度は年1~2回(年1回が1058社、2回が454社)。年2回だと中間と期末で優待内容を変える銘柄や、1単元なら年1回、2単元以上なら年2回送付といった銘柄もある。

■Q3:企業は何のために優待を実施しているの?

【A3】投資家の興味を集めて安定株主を増やすため

「優待は株主数を増やすための特効薬」(野村インベスター・リレーションズ)だ。制度を導入すると個人株主数が増え、長期優遇制度を導入すると、この傾向はさらに強まるという。株主優待を通して個人株主に商品やサービス、業務内容を知ってもらい、安定株主になってもらいたいというのが企業側の狙いだ。消費者に直接の接点がないBtoB(法人向け)企業は個人投資家の目を自社に目を向けてもらう好機と捉えている。

(日経マネー 本間健司)

[日経マネー2019年9月号の記事を再構成]

日経マネー 2019年 10 月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP
価格 : 750円 (税込み)


マネーコラム 新着記事

ALL CHANNEL