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三菱エクリプス クロス 高い旋回性能、加減速にクセ

2019/9/15

クリーンディーゼルを搭載するSUV「三菱エクリプス クロス ブラックエディション」(写真:宮門秀行、以下同)


クリーンディーゼルを搭載する、手ごろなサイズのSUV――。「三菱エクリプス クロス」のディーゼルモデルは、日本国内ではなかなかレアな存在だ。では、その乗り味はどうか?市街地から高速道路、ワインディングロードまで試乗して確かめた。

■やり直しからの国内デビュー

エクリプス クロスのディーゼルモデルは、既存のガソリンモデルから約1年3カ月遅れでの国内発売ということになった。

エクリプス クロスそのものが世界初公開されたのは2017年3月のジュネーブモーターショーである。当時のニュースを振り返ると、この時点ですでに「新開発1.5リッター直噴ガソリンターボと2.2リッターディーゼル(正確には2267cc)の2種類がある」と明言されている。また、2017年秋の欧州を皮切りに豪州、北米、日本、ASEAN……と順次発売されることも同時に発表となったが、ガソリンとディーゼルの導入にタイムラグがある由はアナウンスされなかった。

実際、当時は自動車専門メディアの間でも最初からガソリンとディーゼルが用意されると認識されており、三菱側もそれを否定していなかった。その後「ディーゼルが遅れるかもしれない」という情報が漏れ伝わってきたのは、国内での予約受注が始まった2017年末ごろだったと記憶する。そして、翌2018年3月、エクリプス クロスはひとまずガソリンのみで国内正式発売となった。

国内では2018年3月に発売された、三菱のSUV「エクリプス クロス」。ディーゼルエンジン搭載車は、2019年6月にラインナップに加わった
「エクリプス クロス」のインテリアカラーはブラックのみ。各所にマットシルバーとピアノブラックの装飾を施すことで、上質感が演出されている

こうしてエクリプス クロスのディーゼルが遅れた最大の理由は、排ガス対策を途中でやり直したからだ。2.2リッターディーゼル+8段ATのパワートレインは当初、従来どおりのNOx吸蔵還元触媒で開発がスタートしていた。しかし、その開発真っただ中にフォルクスワーゲンに端を発するディーゼル不正問題が発覚。ディーゼル排ガスを取り巻く環境が一気に厳しくなってしまった。

そこで三菱は、途中まで開発が進んでいた排ガス処理システムを“日本でも欧州でも懸念なく排ガスをクリアできるように”とより浄化性の高い尿素SCRに転換することを決断。これによって同パワートレインの開発スケジュールは大幅に狂って、結局エクリプス クロスではガソリンより1年以上遅れただけでなく、パワートレインそのものの国内導入でデリカD:5が先行することとなった。

■パワートレインは見どころ豊富

エクリプス クロスに搭載されるディーゼルエンジンは4N14型という。欧州では「アウトランダー」、そして国内ではデリカD:5に以前から積まれていたものと、型式名や排気量は変わらない。だが、逆にいうと、変わっていないのは型式名にまつわる基本設計くらい。前記の排ガス浄化システムの刷新だけでなく、クランクシャフト、ピストン、コンロッド、インジェクターなどの主要な内部部品はほぼすべて新設計で、ブロック本体こそ従来改良型だが、そのシリンダーボアの加工には真円度を引き上げる“ダミーヘッドホーニング”という手法が新たに取り入れられている。

さらに、このデリカD:5/エクリプス クロスから、ATが従来の6段から8段に多段化されたが、そのサプライヤーがジヤトコからアイシン・エィ・ダブリュに変わったことも大きなニュースである。現在のジヤトコに三菱が(日産やスズキとともに)出資していることを考えると、アイシンへの載せ替えはそれなりの英断だったと察せられる。

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