厳しかった8月 低評価に潜む「錯覚」(苦瓜達郎)三井住友DSアセットマネジメントシニア・ファンドマネージャー

錯誤を生む低PER

このような水準まで極端に売り込まれる理由の一つはPERという数値の「見え方」にもあるような気がします。PERが2桁であれば1ポイントの差は数%にすぎませんが、PER4倍の企業が5倍に評価を高めれば株価の上昇率は25%にもなります。しかし、過剰な下落懸念によって投資家の数値感覚がまひしてしまった場合には、4倍も5倍も大した差がないと感じてしまうのではないでしょうか。

市場が冷静さを取り戻せば、こういった異常事態は解消されるはずです。いつ、何がきっかけとなって株価が上昇に転じるかを予想することは困難ですが、長期間寝かせておける資金が存在するのであれば、現在は投資の好機といえるでしょう。

プロのポートフォリオは運用に精通したプロが独自の視点で個人投資家に語りかけるコラムで、原則火曜日掲載です。
苦瓜達郎
三井住友DSアセットマネジメントシニア・ファンドマネージャー。1968年生まれ。東京大学経済学部卒業後、91年大和総研入社。アナリストとして窯業やサービス業の担当を経て中小型株を担当。2002年に当時の大和住銀投信投資顧問入社。中小型株ファンドの運用に携わる。
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