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金投資は小口積み立てから 世界金利の低下、追い風に

2019/9/7

純金積み立ては引き出す際には現金に戻すか、金地金などで受け取る

金の価格が歴史的な水準に上昇し関心を集めている。世界的な金利急低下を受けて、利息の付かない金の投資妙味が相対的に高まっている。その一方で金は投機対象にもなり値動きが荒い面がある。少額の積み立てでリスクを抑えたい。

「将来の老後資金に不安がある。今からコツコツ資産を増やしたい」。1年前から純金積み立てを始めた30代男性は「株式相場に強気になれない」と金に着目する。貴金属大手の田中貴金属工業(東京・千代田)では8月、純金積み立て口座の申し込みが例年の10倍ペースで増えている。

■金利低下の影響

ニューヨーク市場でドル建てで取引される金の価格は8月、1トロイオンス(約31グラム)1500ドル超と6年4カ月ぶりの高値を付けた(図A)。日本国内での金の価格は、ドル建て価格をベースに為替相場により円換算されて決まる。田中貴金属が28日公表した販売価格は1グラム5682円(税込み)と1980年1月以来約40年ぶりの高値を付けた。

金価格上昇の背景には「複合的な要因がある」(楽天証券経済研究所の吉田哲コモディティアナリスト)。まず大きいのが世界的な金利低下だ。景気悪化懸念から米国が7月、約10年半ぶりに利下げを実施。10年物国債の利回りは米国で1.4%台、日独でマイナス圏に沈む。国債などと違い利息が付かないのが金投資の弱点とされるが、金利低下の流れを機に見直された。

米中貿易摩擦などから世界的に株式相場が調整。その受け皿に金がなった面もある。各国の中央銀行が外貨準備の一部をドルから金へシフトしているのも要因とされる。金は実物資産として希少性が高く、かつて通貨やその裏付けに用いられた。株式のような破綻懸念がなく、国際的な政治・経済情勢が不透明な時期に注目されやすい。

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