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盛り上がるゲーミングPC ライトユーザー向け製品も 大河原克行のデータで見るファクト

2019/9/10

日本HPのゲーミングPC「OMEN」

ゲーミングPC市場が盛り上がりをみせている。IDCジャパンによると、国内ゲーミングPC市場は、2018年7月~2019年6月までの1年間の実績で、前年比15%増と2桁の成長を達成。コンシューマ向けパソコン市場全体では前年比0.7%増と、ほぼ前年並みにとどまっているのに比べると、高い伸びを示している。

OMENブランドのゲーミングPCを展開し、1500ドル以上のハイエンドゲーミングPC市場でナンバーワンシェアを持つ日本HPは、2018年7月~2019年6月には、前年比28%増という伸びを達成。業界全体を上回る成長を遂げている。マウスコンピューターのゲーミングPC「G-Tune」も前年比15%程度で成長している。

レノボ・ジャパンは、LEGIONブランドのゲーミングPCを発売。今年度から市場参入を本格化しており、発売直後には量販店ではトップシェアを獲得するという立ち上がりの良さをみせた。そのほか、デルのALIENWARE(エイリアンウェア)や、エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)のゲーミングPCも販売は好調だ。量販店店頭には、これらの製品が並び、ゲーミングPCの専用コーナーを設置する店舗も増えてきた。また、ドスパラやツクモなどのパソコン専門店もゲーミングPCの販売に力を注いでいる。

■NECも満を持して参入へ

今年、同社初のパソコンであるPC-8001の発売から40周年の節目を迎えたNECパーソナルコンピュータでは、「PC-8001は、最初のゲーミングPCである。それを発売したNECが、ゲーマーを満足させる新たなゲーミングPCを作りたいと考えている」とし、「プロジェクト炎神(エンジン)」の名称で、ゲーミングPCの開発に向けて活動を始めていることを明らかにしている。

もともとゲーム利用から始まったパソコンは、その後、オフィスの生産性向上のためのツールとして、あるいはコミュニケーション/コラボレーションツールとして進化を遂げてきたが、ここにきて、再び、ゲームでの利用に注目が集まっているのだ。

各社がゲーミングPCに力を入れている背景には、いくつかの理由がある。

一つは、ゲーム専用機やスマートフォンで利用されていた主要ゲームソフトがマルチプラットフォーム化し、パソコンでも利用できるようになったこと。より性能の高い環境でプレーするために、ゲーミングPCを購入するユーザーが増加している。

とくに、これらのゲームがeスポーツ化するなかで、ゲーマー同士が競い合う動きが活発化。ゲーミングPCを購入するゲーマーが増えたことがあげられる。

また、ゲーム動画の配信ニーズの高まりにより、ゲームを通じたコミュニケーションが活発化し、ゲーミングPCに関心を持つユーザーが拡大している。eスポーツのチームをスポンサードする企業が増えたり、オンラインイベントやオフラインイベントを問わず、多くのゲームイベントが開催されていることも盛り上がりを支えている。レノボ・ジャパンでは、「オンラインで実施しているLEGION Doujou Cupは、開催するごとに、飛躍的に参加者と視聴者が増えている状況」だとする。

そのほか、ゲームネーティブ世代といえる30~40代が親となり、子供とゲームで遊ぶというコミュニケーションが生まれていることが、ゲームの浸透に影響を及ぼしているとの見方もある。

さらに、昨今では、クリエイターやデザイナーなどが、高性能パソコンを購入する際に、画像処理半導体(GPU)を搭載し、グラフィック性能が高いゲーミングPCを選択するといった事例も出ている。デザイナーを抱える法人が、まとまった台数でゲーミングPCを購入するといった例が聞かれている。

日本のコンシューマー向けパソコン市場全体におけるゲーミングPCの比率が約5%に上がったという調査結果もある。海外ではコンシューマー向けの約15%をゲーミングPCが占めており、今後、日本でも同等規模にまで成長するとの見方も出ている。

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