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盛り上がるゲーミングPC ライトユーザー向け製品も

大河原克行のデータで見るファクト

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ゲーミングPC市場が盛り上がりをみせている。IDCジャパンによると、国内ゲーミングPC市場は、2018年7月~2019年6月までの1年間の実績で、前年比15%増と2桁の成長を達成。コンシューマ向けパソコン市場全体では前年比0.7%増と、ほぼ前年並みにとどまっているのに比べると、高い伸びを示している。

OMENブランドのゲーミングPCを展開し、1500ドル以上のハイエンドゲーミングPC市場でナンバーワンシェアを持つ日本HPは、2018年7月~2019年6月には、前年比28%増という伸びを達成。業界全体を上回る成長を遂げている。マウスコンピューターのゲーミングPC「G-Tune」も前年比15%程度で成長している。

レノボ・ジャパンは、LEGIONブランドのゲーミングPCを発売。今年度から市場参入を本格化しており、発売直後には量販店ではトップシェアを獲得するという立ち上がりの良さをみせた。そのほか、デルのALIENWARE(エイリアンウェア)や、エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)のゲーミングPCも販売は好調だ。量販店店頭には、これらの製品が並び、ゲーミングPCの専用コーナーを設置する店舗も増えてきた。また、ドスパラやツクモなどのパソコン専門店もゲーミングPCの販売に力を注いでいる。

NECも満を持して参入へ

今年、同社初のパソコンであるPC-8001の発売から40周年の節目を迎えたNECパーソナルコンピュータでは、「PC-8001は、最初のゲーミングPCである。それを発売したNECが、ゲーマーを満足させる新たなゲーミングPCを作りたいと考えている」とし、「プロジェクト炎神(エンジン)」の名称で、ゲーミングPCの開発に向けて活動を始めていることを明らかにしている。

もともとゲーム利用から始まったパソコンは、その後、オフィスの生産性向上のためのツールとして、あるいはコミュニケーション/コラボレーションツールとして進化を遂げてきたが、ここにきて、再び、ゲームでの利用に注目が集まっているのだ。

各社がゲーミングPCに力を入れている背景には、いくつかの理由がある。

一つは、ゲーム専用機やスマートフォンで利用されていた主要ゲームソフトがマルチプラットフォーム化し、パソコンでも利用できるようになったこと。より性能の高い環境でプレーするために、ゲーミングPCを購入するユーザーが増加している。

とくに、これらのゲームがeスポーツ化するなかで、ゲーマー同士が競い合う動きが活発化。ゲーミングPCを購入するゲーマーが増えたことがあげられる。

また、ゲーム動画の配信ニーズの高まりにより、ゲームを通じたコミュニケーションが活発化し、ゲーミングPCに関心を持つユーザーが拡大している。eスポーツのチームをスポンサードする企業が増えたり、オンラインイベントやオフラインイベントを問わず、多くのゲームイベントが開催されていることも盛り上がりを支えている。レノボ・ジャパンでは、「オンラインで実施しているLEGION Doujou Cupは、開催するごとに、飛躍的に参加者と視聴者が増えている状況」だとする。

そのほか、ゲームネーティブ世代といえる30~40代が親となり、子供とゲームで遊ぶというコミュニケーションが生まれていることが、ゲームの浸透に影響を及ぼしているとの見方もある。

さらに、昨今では、クリエイターやデザイナーなどが、高性能パソコンを購入する際に、画像処理半導体(GPU)を搭載し、グラフィック性能が高いゲーミングPCを選択するといった事例も出ている。デザイナーを抱える法人が、まとまった台数でゲーミングPCを購入するといった例が聞かれている。

日本のコンシューマー向けパソコン市場全体におけるゲーミングPCの比率が約5%に上がったという調査結果もある。海外ではコンシューマー向けの約15%をゲーミングPCが占めており、今後、日本でも同等規模にまで成長するとの見方も出ている。

「見るだけ」のゲーマーも

調査会社のNEWZOOは、ゲーマーのカテゴリーを8つに細分化した。従来は、プロゲーマー、コアゲーマー、カジュアルゲーマーといった分類が用いられてきたが、NEWZOOでは、「そうした過去の分類では、ゲーマーのすべてを捉えることができない」として、新たなカテゴリーを示してみせた。

これは、言い換えれば、ゲーミングPC市場の広がりを示すものだといえる。

NEWZOOが分類したのは、「アルティメットゲーマー」、「オールラウンドエンスージアスト」、「クラウドゲーマー」、「コンベンショナルプレーヤー」、「ハードウェアエンスージアスト」、「ポップコーンゲーマー」、「バックシートビューアー」、「タイムフィラー」の8つである。

全体の13%を占める「アルティメットゲーマー」は、時間や費用を、できる限りゲームに費やすユーザーであり、ゲームを自らのDNAとする人たちを指す。プロゲーマーもここに含まれる。

「オールラウンドエンスージアスト」は全体の9%を占め、あらゆるゲームに興味を持ち、自ら遊ぶことや人のプレーを見ることなどのゲームに関わるすべてを楽しむ人たちだ。コアゲーマーと呼ばれる人たちが中心になる。

19%を占める「クラウドゲーマー」は、高い品質のゲームを楽しむ一方で、無料で提供されるタイトル、割引で利用できるタイトルなどを好む傾向があり、必要な場合には、ハードウエアに投資をするというユーザーだ。

従来型のゲーマーを指す「コンベンショナルプレーヤー」は、全体の4%にとどまり、最も比率が少ない。多くのハードウエアを所有し、自分だけでプレーすることを好み、他人がプレーしているのを見るのは好まないという人たちだ。

そして、常にハードウエアの最新ニュースとトレンドを追っている「ハードウエアエンスージアスト」は、全体の9%を占め、仕事や遊びも、最適化された体験を求めているという。また、13%を占める「ポップコーンゲーマー」は、自分でゲームをプレーすることは好まないが、他の人のプレーを見ることを楽しむ層であり、これまでにはない新たなゲームユーザーの形だといえる。

6%の構成比を持つ「バックシートビューアー」は、かつてはゲームをよくプレーした経験があり、eスポーツイベントなどの他人のプレイを見て、過去のゲームに対する情熱が再燃する人たちだ。

最も構成比が高いのが、27%を占める「タイムフィラー」。暇なときにゲームをプレーしたり、モバイルゲームをプレーすることが好きなユーザーを指す。

ゲームをプレーする様々なユーザーカテゴリーに加えて、ゲームを見るユーザーもゲーム愛好家のひとつにカテゴライズされており、それらがゲーム市場を構成しているのだ。

NEWZOOの調査では、全世界に10億人以上の女性ゲーム愛好家がおり、ゲーム愛好家全体の46%が女性という結果も発表されている。

同社では、「過去10年間で、ハードウエアの最新の革新を楽しむだけでなく、見る、遊ぶなどの総合的なエンターテインメントに進化してきた。これによって、個人がゲームを楽しむ方法の多様性につながっている」と、女性のゲーム愛好家が増加している理由を説明している。

さらに、男女ともに幅広い年齢層が偏りなく、パソコンでのゲームを楽しんでいる傾向もあり、まさに老若男女に広がっている。

一般向けとゲーム向けのハイブリッドパソコンも

ゲームユーザーの拡大に伴って、ゲーミングPC自体も変わってきそうだ。分散化したゲーマーのために、それぞれに最適化した製品づくりが進められることになるからだ。

たとえば、レノボ・ジャパンのIdeaPad L340 Gamingは、一般的なパソコンとしての用途をメインとしながらも、あわせてゲームもできるパソコンを買いたいというニーズを獲得。「これは、日本のゲーミングPC市場独自のニーズといえる動き」と分析している。日本HPでも、Pavilion Gamingという製品を用意しており、「手軽にゲームをやってみたいというニーズのほか、高性能なパソコンが欲しいという理由で購入するケースが増えている」とする。

レノボ・ジャパンではLEGION、日本HPではOMENというゲーミングPC専用ブランドを用意しているが、それとは別にライトゲーマー向けの製品を品揃えしている格好だ。

また、ゲームプレーを実況中継する「ストリーマー」と呼ぶ人や、それを視聴するユーザーを意識した製品もこれから増えることになりそうだ。プレイするゲーマーだけでなく、伝える人、見る人にもゲーマーの幅が拡大しており、パソコンメーカーにとっては、そうしたユーザー層も狙い目となっている。

自分は、どんな形でゲームに関わっていくのかというスタイルをもとに、ゲーミングPCを選択する時代がこれからやってきそうだ。購入する人たちにとっても、選択肢が増えることは楽しさの広がりにつながる。また、これまでのパソコンにはないデザイン性を持ったパソコンが登場するきっかけになりそうだ。ちなみに、BCNの調査によると、ゲーミングPCを購入したい理由として、「パソコンゲームのみをより快適にプレーしたい」という人は約2割。それに対して、「パソコンゲームもプレーできるし、他の様々な用途にも応用して使うことができる」が6割強となっているほか、「パソコンゲーム用には使わないが、それ以外の用途に使うことに適している」との回答が約15%に達している。

高性能パソコンを手軽に購入できるというのもゲーミングPCの魅力のひとつ。ゲーマーに限らずパソコンを使う人たちは、これからどんなゲーミングPCが登場するのかに注目しておくのがいいだろう。

(ライター 大河原克行)

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