元気で働き続ける基礎知識 海堂尊氏が体のトリセツ『トリセツ・カラダ カラダ地図を描こう』著者 海堂尊氏に聞く

2019/9/10

医学の世界のとっかかりにも

健康な状態のときこそ、自分の体に対する医学的な基礎知識を持って「メンテナンス」することが重要だと海堂氏は語る。

海堂氏は「本の目的であるカラダの地図を描く、というのは自分のカラダの状態を把握して手入れすることでもある」と話す。「例えば、仕事で大きなプロジェクトに挑戦しようとするビジネスマンが体調を全く考えずに取り組み始めたら、最後までやり遂げることができるかどうか」(海堂氏)と質問する。「バイクで世界一周旅行をしよう、と考える若者であれば、まずは足となるバイクの仕組みを理解して、途中で故障したら直せるように知識を得て、出発前には丁寧にメンテナンスをする。人生で勉強や仕事で『冒険』に出かけようとする人がバイクより大事な自分のカラダに注意を向けるのは当然では」と考える。

そうはいっても、「難しい医学書だと、医学部の学生でさえも手を出しにくい」ので、あえて「簡単な医学書」として人体を学ぶとっかかりとなることを目指した。

「トリセツ・カラダ」は2009年に刊行、今年7月に新書判を出した。09年以前に中学生や東京大学の学生などにカラダ地図を描いてもらったことがあるが、「ほとんどがうまく描けず、江戸時代の医学書の体の中の図みたいになっていたのに衝撃を受けた」(海堂氏)ことも、出版のきっかけになった。

体内図など数ページごとに載せたイラストは、人気絵本作家のヨシタケシンスケ氏が描いている。海堂氏は「ヨシタケさんの最初の体内図もすごかった」と笑うが、「1日5分ずつ描いてもらうのを1週間も続けると、だれでもターヘル・アナトミア並みのうまい体内図を描けるようになる」という。

小中学生にカラダに興味を持ってもらうとともに、ビジネスマンやお年寄りも含めて「この本がカラダに興味を持ってもらうきっかけになって、自分のカラダをメンテナンスして色々なチャレンジをしてはしい」と海堂氏は狙いを語る。

(笠原昌人)

トリセツ・カラダ カラダ地図を描こう (宝島社新書)

著者 : 海堂 尊
出版 : 宝島社
価格 : 1,026円 (税込み)

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