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野人・岡野さん「為せば成る」 常に動いて脱ストレス 元サッカー日本代表・現ガイナーレ鳥取代表取締役GMに聞く(下)

日経Gooday

2019/8/31

――今はガイナーレ鳥取のGMという立場でお仕事されていますが、その「為せば成る」という考えが役立っていますか?

岡野 そうですね。高校時代にゼロベースからサッカー部を作った経験も、日本代表になってワールドカップ予選でゴールを決めた度胸も、役立っていると思います。

今の大きな目標は、ガイナーレ鳥取がJ3からJ2、そして最終的にはJ1に昇格し、ワールドカップに出場する選手をうちのチームから出すことです。鳥取は東京の世田谷区よりも人口が少なく、もしJ1に昇格すればスタジアムに通いやすいよう交通網を整備しなくてはならないので、大きな町おこしにつながるとも考えています。

そのために僕は、さまざまな企業やイベント、講演会に出向き、ガイナーレ鳥取を知ってもらうために現状を説明して、選手の強化費にするための広告や資金集めをするなど、自分ができることを精いっぱいしています。

GMになった当初は強い選手もいませんし、試合にも勝てなくて、どうすれば資金を集められるかと頭を悩ませました。ある時、地元の漁業組合に出向き営業すると、「うちは寄付はできないけど、のどぐろや干物といった魚だけは豊富だから、ガイナーレが宣伝してくれたら魚を寄付するよ」と漁師さんに言われました。それを聞いて、当時注目され始めていた「ふるさと納税」にヒントを得て、まねしようと思いました。

2014年から今も、夏と冬の年2回、僕らのチームに寄付をしてくれた人に魚などの鳥取の特産物を届ける「野人プロジェクト」を続けています。地元の漁港も潤うし、僕らのチームには新戦力を補強できる。寄付してくださったサポーターの皆さんには新鮮な魚などが届いて、おまけに自分の寄付したお金で補強した選手がゴールを決めるシーンが見られるわけです。

今はこのシステムを他のチームも行っていますが、こうしたアイデアも、自分で動いて漁業組合の人と話したからこそ思いつきました。「資金がない」とストレスをためる前に、自らが行動した先でヒントを得て問題解決につなげるような、「為せば成る」の精神で突き進む突破力こそ、ストレスをためない人生につながると僕は思います。J1に昇格して、ワールドカップに出場する選手がガイナーレ鳥取から登場することも、夢ではないと思っています。

(ライター 高島三幸、カメラマン 厚地健太郎)

岡野雅行さん
1972年生まれ。日本大学中退後、浦和レッドダイヤモンズ入団。日本代表メンバーに選出され、97年のFIFAワールドカップ・フランス大会アジア最終予選で日本を初のW杯出場に導く決勝ゴールを決めた。2013年引退、ガイナーレ鳥取GMに就任。2014年から夏・冬の2回、新戦力獲得のための寄付プロジェクト「野人プロジェクト」を開始。11回目の今回は梨や和牛など11種の御礼品を用意。9月末まで受付中。https://www.gainare.co.jp/special/2019/yajin-project19summer/index/

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