ロコモ対策 実は下半身の筋トレだけでは不十分

日経Gooday

中野さんによると、下半身に筋肉をつけるだけでなく、その筋肉を使って体を動かすために必要な様々な能力も、トレーニングによって鍛えなければならないのだという。そのためには、以下のようなトレーニングが必要になってくる。

●一瞬で体に力を入れる「瞬発力」を高める
●反動を使って体を動かす
●階段を下りるときにぐっと踏ん張る力をつける
●片脚で立つためのバランス能力を高める

下半身の筋トレに加え、上記のようなトレーニングをどのように行うか、次に紹介する動画で見てみよう。

下半身の筋トレは、スクワットなどを「超スロー」で行っている。ゆっくりと8つ数えながらしゃがみ込み、同じく8つ数えながら立ち上がっている。このように、超スローで行うことで、筋力が不足している人でも、確実に下半身の筋肉を鍛えていくことができる。

一方で、瞬発力やバランス能力を鍛えるトレーニングはどうだろうか。イラストで具体的に解説していこう。

反動を利用したスクワット&フロントランジ

瞬発力を鍛えるためには、反動を使った動きを取り入れたトレーニングを行う。椅子に座り、後ろに持っていった両腕を前に振る勢いを使って椅子から立ち上がるトレーニングや、反動を利用したフロントランジやバックランジに取り組もう。

太もも全体と瞬発力を鍛えるトレーニング。同様に、足を後ろに踏み出す「バックランジ」も行う。『女性が医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』より
瞬発力を鍛えるトレーニング。『女性が医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』より

また、片脚で立つためのバランス能力も重要だ。歩いているときなど、日常生活の動作では片脚立ちしている瞬間が多い。バランス能力を鍛えるためには、実際に片脚立ちをして、目をつむるとよい。

バランス能力を鍛えるトレーニング。『女性が医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』より

「男女を問わずいえることですが、ロコモ予備軍になりやすいのは習慣的に運動していない人です。とはいえ、慢性的な運動不足に陥っている人が、いきなりハードな運動に取り組むと、けがの原因にもなります。そういった人は、ぜひ、今回紹介したようなトレーニングで、まずは体を動かす基本的な能力を取り戻すといいでしょう」(中野さん)

(ライター 松尾直俊、イラスト 内山弘隆)

中野ジェームズ修一さん
スポーツモチベーションCLUB100技術責任者/PTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー。スポーツモチベーションCLUB100技術責任者、PTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー。フィジカルを強化することで競技力向上やけが予防、ロコモ・生活習慣病対策などを実現する「フィジカルトレーナー」の第一人者。最新刊は『女性が医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)。

[日経Gooday2019年8月21日付記事を再構成]

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