育休中、弁理士試験に合格 新たなキャリア開く武器に

日経DUAL

インプットするためのツールは一冊にまとめる

幼い子どもを抱えての、試験勉強が始まりました。そんな西田さんが、最も重視していたのは「無理をしないこと」だったそうです。

「子育てと両立しながらの勉強は、子どもが急に熱を出すこともあり、予定通りに進められるとは限りません。ぎっしり予定を詰め込んでも計画通りに進まないばかりか、子どもにしわ寄せがいってしまうので、それだけは避けたかったんですね。弁理士試験は、短答試験・論文試験・口述試験の3つがあり、一度合格すると数年間はその試験が免除されます。まずは、短答試験だけ合格すればいいと考えることにしました」

とはいえ、弁理士は超が付くほどの難関資格。限られた時間の中で、西田さんはどのように勉強を進めていったのでしょうか。

「まずは勉強範囲を広げ過ぎないようにしました。以前は、あらゆる試験範囲を網羅することを重視していましたが、この時、条文を覚えるために使用したのは、弁理士試験の基本である『四法対照法文集』だけ。法文集には、特許法・実用新案法・意匠法・商標法の4つがありますので、そこに必要な情報を書き加えていって、インプットするツールを一冊に集約しました」

さらにはこんな工夫も。

「色分けによるマーキングで、効率よく暗記できるよう、赤、青、黄色、緑のマーカーをフル活用しました。項目によって色分けする際には、ネガティブな事例には青、ポジティブなら赤のマーカーを割り振るなどして、直感的に記憶できるよう工夫していました」

弁理士試験の基本となる『四法対照法文集』。ほぼこの一冊を暗記していなければ合格はできない

一冊にまとめたことで、幼い子どもと外出する際にも常に携帯でき、電車での移動中にも、復習する時間が取れたといいます。

「隙間時間をフルに活用していました。家事を行いながら、子どもが生まれる前に通っていた資格スクールの授業の音声データを流したり、子どもが眠ったタイミングで、いつでも勉強に取り掛かれるよう、勉強道具をいつも机の上に出しっ放しにしたり。あえて時間を捻出するのではなく、私自身が、瞬時に勉強モードに切り替えられるよう工夫していました」

小さな成功体験を積み重ねていくことも、新しい挑戦を継続させるためのポイントです。西田さんの場合、日々の勉強記録を付けることがモチベーションアップにつながったといいます。

「どれくらいの時間、どんな勉強をしたのかを毎日記録していたところ、しっかり前進できている実感が得られました。日々の頑張りを『見える化』できたからこそ、諦めることなく続けられたのだと思います」

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