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2019/9/9
「ニュージーランド産羊モモ肉のロティー 焼きナスとミントを添えて」

「ニュージーランド産羊モモ肉のロティー 焼きナスとミントを添えて」。ブルーの皿にロゼ色の羊肉が映える。同店では、ぜひ器も楽しんでほしい。例えば、2人でコースを注文したら、それぞれ違う器で料理が提供される。盛り付けは、器から受けるインスピレーションで決まるとか。同じ料理なのに、異なるビジュアルという楽しさに、会話が盛り上がることうけ合いだ。

「羊肉はクセがなく、うまみがしっかりと感じられるニュージーランド産をチョイスしました」と藤井さん。塩漬けにした肉を、53度の低温調理で5時間、じっくりと加熱。テーブルに出す直前に、厚手の鉄板でジュッと香ばしく焼き付ける。

添えられているのは、羊の骨から取っただしを煮詰めたソースと、ミントと赤カラシナ、焼きナスのピュレ。シンプルな味付けの肉は、ミントと一緒に食べると、臭みがまったく感じられず、さわやかな余韻を残す。

「アンサンブルのかなめとなるのは、しっかり作られた料理のおいしさ」と考える藤井さん。メインから付け合わせに至るまで、ていねいに仕事がほどこされた料理は、フランス料理を食べ慣れない人にも、すっとなじむ味ばかりだ。

フィニッシュに登場したのは「渡り蟹(がに)と赤海老のビスクカレー」。ワタリガニと赤エビをふんだんに使ってうまみを凝縮させたスープに、ベシャメルソースをプラスして仕上げたビスクソースは、それだけでもうっとりするぐらいクリーミーで芳醇(ほうじゅん)な味わい。このソースに本格的なスパイスをブレンドして仕上げたカレーは、ひと口食べると思わず顔がほころぶ。

コースのシメにご飯を持ってきたのは、満腹になってもらいたいから。おなかも心も満足してほしい。そんな藤井さんの願いが込められている。

フランスの赤豚を使った仕込み中のシャルキュトリーは、まるでオブジェのよう

フランス料理のベストパートナーであるワインは、気軽に楽しんでもらえるように、軽やかな味わいのものを中心に、ビオからグランヴァンまで、地域はフランスからニューワールドのものまでそろえている。

種類は赤白それぞれ3種類ずつ。南仏のビオワインは500円からと、とてもリーズナブルだ。スタッフと料理談議に興じつつ、ベストなワインを選ぶのもまた楽しい。

コース以外にアラカルトも用意されている。アラカルトのコンセプトは、一皿でも満足感があること。量もたっぷり2人分用意されているので、グラスワインを傾けながら、シェアして食べるのも楽しい。

ちなみに、店内にオブジェのように飾られているのは、フランスの赤豚を使った仕込み中のシャルキュトリー。秋には、本場仕込みのジビエ料理も用意したいという。

日ごろからおいしいものに出合うと、「それをフランス料理に見立てると、どうなるだろう、どの手法を使えばいいだろう」と考えるという藤井さん。

店名の「vas_y(バジー)」とは、フランス語のスラングで「行け! 行け!」「やれ! やれ!」という意味で、日常的によく使われているという。そんな身近な存在になれればと願いを込めて名付けられた。いつ訪れてもワクワクがとまらない、カジュアルなフレンチレストランだ。

<メニュー>

コース 4000円 / そのほかアラカルトも用意 ※価格は税別。

bistro vas_y(ビストロ バジー)
住所 : 東京都世田谷区三軒茶屋1-7-10
電話 : 03-6804-0299
営業時間 17:30~24:00(L.O.23:00)、ランチ(土・日曜のみ)12:00~15:00(L.O.14:00)
定休日 火曜、第2.4週は月・火曜
※上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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