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ラーメン官僚 オススメの一杯

スパイシーラーメン、辛みの中に個性の粋 新橋・築地

2019/8/30

「郭政良味仙 東京ニュー新橋ビル店」の「台湾ラーメン」

前回、今年は「鶏清湯」が大ブレイクしていると書いたが、ブーム突入前夜といった様相のラーメンジャンルが、もうひとつある。それが、いわゆる「スパイシーラーメン」だ。

ごく簡単に言えば、辛いラーメンのこと。共通項は「辛みがある」ことだけで、バリエーションは実に様々。すっかりメジャーな存在となった「汁なし担々麺」から、最近、急速に勢力を拡大しつつある「麻婆(マーボー)麺」まで、百花繚乱(りょうらん)状態だ。

今回は、そんなスパイシーラーメンを提供する優良店3軒を厳選して紹介したい。対象エリアは都内中央区・港区の2区に絞り込むこととした。

郭政良味仙 東京ニュー新橋ビル店

<新橋に凱旋した、名古屋のご当地麺「台湾ラーメン」の魅力>

新橋駅かいわいでおなじみの存在といえる「東京ニュー新橋ビル」。昭和の雰囲気が色濃く漂う飲食店・雑貨店が所狭しと立ち並ぶ、中高年サラリーマンの「聖地」だ。

「郭政良味仙東京ニュー新橋ビル店」は2019年3月、そんなビルの一角に突如として出現した「台湾ラーメン」の専門店。

昭和の雰囲気が漂うビルに入る「郭政良味仙」

ここで「台湾ラーメン」について簡単に説明しておきたい。

同ラーメンは台湾ではなく、名古屋生まれのご当地ラーメン。同市今池の中華料理店「味仙」で、同店の創業者である台湾出身の郭明優氏が故郷・台湾の担仔麺を基に、独自に開発した辛系ラーメンが台湾ラーメンの元祖だ。スープに辛い味付けを施したのは、辛みを愛する人が多いという名古屋の土地柄を考慮したという。同ラーメンが開発されたのは1971年で、1980年代に名古屋市を中心にブレイク。今では、同市内の多くの飲食店で提供される定番メニューとなっている。

「郭政良味仙」は、そんな郭一族の末弟が経営する店舗。もちろん、同店が提供する台湾ラーメンは紛れもなく元祖直伝の1杯だ。

さて、同店が提供する料理は、麺類以外も含めれば48種類。一品料理も多数用意しており「飲み」目的での利用も可能だが、まず召し上がっていただきたいのは、不動の看板メニューとして君臨する「台湾ラーメン」。

丼こそ、本場のスタイルを踏襲した小ぶりなものだが、味はワイルドそのもの。スープの骨太な辛みが、身体中から大量の汗を噴き出させる。舌上で絶え間なくクロスオーバーする、タレの甘みと香辛料のうま味も必体験だ。

トッピングは、トウガラシとニンニクをビシッと利かせた「台湾ミンチ」と、鮮度の高いニラ。とりわけ、かみ締める度に味蕾(みらい)に染み入る台湾ミンチの奥深いうま味は、台湾ラーメンのイロハを知り尽くした「味仙」だからこそ成せる業だ。

同店は、定番の「台湾ラーメン」のほか、辛みを抑えた「アメリカン」、激辛仕様の「イタリアン」など、食べ手の辛み耐性に応じた幅広いラインアップを取りそろえている。何人かで足を運び、食べ比べに興じるのも良いだろう。

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