あの場所のホクロが大きくなってきた これ皮膚がん?
この記事では、今知っておきたい健康や医療の知識をQ&A形式で紹介します。ぜひ今日からのセルフケアにお役立てください!
(1)背中
(2)腕
(3)お尻
(4)足の裏
正解は、(4)足の裏です。
ホクロが大きくなり直径6mmを超えたら、危険なサイン
メラノーマは、悪性黒色腫とも呼ばれる、ホクロのような見た目のがん。皮膚の色のもとになるメラニン色素を作り出す細胞(メラノサイト)ががん化した腫瘍で、皮膚がんの中では最も悪性度が高く、死亡率が高いことが知られています。
国内でメラノーマと新たに診断される人数は、1年間に100万人当たり10~20人。日本人にとってはまれながんの1つといえますが、悪性度が高く、進行が非常に早いがんであることから、日ごろから皮膚の変化には注意が必要です。
初期のメラノーマを普通のホクロと見分けることは素人には難しいものの、以前と比較して大きくなったホクロの直径に注目することで、早期発見は可能です。ひふのクリニック人形町院長の上出良一さんは、「メラノーマは、直径が6mm以下のときは、がんが皮膚表面(表皮)にとどまっており、その段階で切除できれば転移の恐れはほとんどありません」と話します。逆に、この大きさ(直径6mm)を超えるとメラノーマは皮膚の深い部分(真皮)にも広がり、近くのリンパ節などに転移するようになるとのこと。
身近にある直径6mmのものとして、上出さんが挙げるのは鉛筆の軸です。「ホクロに鉛筆の軸を垂直に当ててみて、軸からはみ出るようであれば、すぐに大きな病院の皮膚科などを受診する必要があります」(上出さん)。
メラノーマが最もできやすいのは、足底(足の裏)。次いで顔面、膝から下、手の指などが挙げられます。ただ、体のどこにでもできる可能性があり、自分で見えない場所は、風呂上がりなどに家族にチェックしてもらうといいでしょう。
中高年になったら、日ごろから急に大きくなったホクロはないか、気を配る習慣を持ち、皮膚がんの早期発見に努めましょう。
(日経Gooday編集部)
[日経Gooday2019年8月26日付記事を再構成]
健康や暮らしに役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。