消える「お守りホルモン」 閉経後、元気に過ごすには

日経ARIA

2019/9/5

病気のリスクを下げるためにできること

―― こうした病気になるかならないかの分かれ目とは?

高尾 もともとの骨量や食生活によっても骨の状態は個人差が出ます。また、成長期に無理なダイエットをしていた人は若くても骨粗しょう症のリスクは高い。心血管疾患なら食生活や運動習慣も関わります。これまで多少無理をして働いてきたキャリア女性は、エストロゲンが分泌されているうちは何事もなく過ごせたはず。閉経後こそ生活習慣の積み重ねが心身に直結してきます。

閉経前の人なら、エストロゲンが正常に分泌されている状態をきちんと保つことが大切です。生理が不順になったり止まったりした状態をそのままにすれば、それは骨や血管に影響を及ぼすということ。既に閉経した人は「カラダを守ってくれていたバリアが弱まっている」という意識を持つことで、健康的な習慣を一つでも始めることができるのではないでしょうか。

仕事の効率を高めるためには?

―― 人生100年時代といわれるようになり、閉経はちょうど人生の折り返し時期。人生の後半戦を元気に過ごしていくために、何をしたらいいでしょうか。

高尾 オススメは、自律神経と上手に付き合う術を身に付けること。自律神経には交感神経と副交感神経の二つがあり、活動時には交感神経が、休息時には副交感神経が優位になります。それを上手に切り替えられるのが理想ですが、ストレスが多いと交感神経の働きが常に優位になるため、カラダの血管が収縮して血流量が減り、内臓の機能低下や冷えにつながりやすくなります。

実は、交感神経も副交感神経も高い状態にできるんですよ。「集中状態にあるけれど、ある程度リラックスしている」状態が最もパフォーマンスを発揮しやすい。

コントロールするのは簡単です。ぎゅっと握りしめている手に気付いたらほどいてみる、それだけ。立っている状態から力を抜いて座るだけでも副交感神経の働きが高まります。

会社でもできる、手軽な「呼吸法」

手軽なのが呼吸です。緊張やストレスを感じたら、大きく息を吐いて。「ため息をつくと幸せが逃げる」なんて言いますが、むしろ副交感神経優位な状態をつくれて健康にいい(笑)。心拍数を測定できるアプリを利用すると、呼吸によって心拍数が変化するのが分かりますよ。意識的に体にギュッと力を入れた後、すっと力を抜くのもおすすめです。

アロマ、音楽、犬や猫に癒やされることもいいですね。常に緊張を強いられる管理職の女性は、副交感神経を高める自分なりの方法を見つけてみてください。

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