JAL初のエアバス機A350 こだわりのポイントは連載 ヒコーキに恋して

横田 これまでJALが導入してきたボーイング社の飛行機は、標準仕様があり、そこから要るもの要らないものを決めていくシステムでした。ところがエアバス社は「お好きなものをお好きなだけどうぞ」というシステム。機体はA350と決まったものの、その機体の中身はゼロからの選択でした。たとえば客室乗務員が座るシートも選ばなくてはいけないのです。そこも選べるのかと驚きました。

こちらが選ばれたCAさんのシートです

貞平 まるで注文住宅ですね(笑)。それはなかなか大変そう。でも、その分、できることも多いんでしょうね。

横田 はい。だからこそ細部までこだわりました。ぜひ機内の隅々まで見てほしいですね。

海外から見た日本の伝統美

横田 今回、A350で意識したテイストは「日本の美意識」です。たとえば搭乗口に配置した「鶴丸」のロゴ。これは玄関をイメージしています。

貞平 日本家屋の玄関と搭乗口を重ねたというわけですか。

搭乗口の「鶴丸」。シックな色合いとデザインが素敵

横田 実は今回の内装デザインは英国のデザイン会社に依頼しています。海外の方の目線も含めた日本の伝統美の表現を追求しました。海外のお客様の利用は年々増えています。機内に一歩足を踏み入れた瞬間から、日本の美や心地よさを感じてほしいと思っています。

貞平 まさに日本を代表するJALの「お・も・て・な・し」ですね。おもてなしといえば、今回ついに国内線全席にモニターが搭載されましたね、これはすごくうれしいです。待ってました!

横田 「国内線は飛行時間が短いから必要ないのではないか」という声もありましたが、国際線のように視聴に時間のかかるプログラムではなく、短い時間でも楽しめるコンテンツを中心に楽しんでいただけたらと思っています。

A350では全席に個人用モニターが付きました。空旅がさらに楽しくなります

貞平 国内線の搭乗時間って数十分から数時間ですが、それでも個人モニターがあるとうれしいんです。機外映像、飛行機の外のライブ映像が見られたり、今どこを飛んでいるか地図が見られたりするじゃないですか。

横田 モニターを使ってご覧いただきたいのが、垂直尾翼に設置した機外カメラからの映像です。新感覚を味わえると思いますので、ぜひお楽しみいただければと思います。

貞平 尾翼カメラ! あれ、どうしてみんな付けないんだろうって思っていたんですよ。海外の航空会社を利用したときに、その臨場感に感動したんです。尾翼カメラの映像は、機体と左右に広がる翼の向こうに地上や空や海が見えて、「本当に飛んでいます」感がすごいんですよ。これはうれしい! JALさん、本当にありがとうございますと言いたいです。

これが尾翼カメラから見た映像です。ずっと見ていたい……

横田 今回かなり議論を重ねたのが、各クラスの座席です。おかげさまで、これまでJALの座席は座り心地がいいと好評をいただいていました。これだけ好評な座席を替えるか、替えないか。私を含め皆が本当に迷うところでしたが、社内検討の結果、一新しました。現在の好評な座席を超える座り心地が実現できたと思ったからです。ぜひその座り心地にご期待ください。

こちらが普通席の座席です。従来の座席を超える座り心地だとか
こちらが人気のクラスJのシートです

貞平 ぜひ体験してみます。これまでは明るいカラーだったファーストクラスも、A350はモノトーンカラーの落ち着いた雰囲気ですね。

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