「米中50年冷戦」でも日本株は買い(窪田真之)楽天証券経済研究所所長兼チーフ・ストラテジスト

第4次産業革命は止まらない

 私が注目しているのは、IT活用の最先端で、新たな変化が起こりつつあることです。第4次産業革命といわれる変化です。AI(人工知能)・IoT(モノのインターネット化)・ビッグデータ分析・ロボットの活用によって、産業構造の革新が加速する見込みです。これをバックアップする通信インフラとして、5Gの普及が始まる見込みです。

 今は米中対立によって第4次産業革命の流れにブレーキがかけられている状態です。それでも、このまま第4次産業革命が全く進まなくなるとは考えられません。来年には5Gの普及も始まるでしょう。

 来年、もし米中の対立が少しでも緩和し第4次産業革命の流れが加速するならば、世界的に景気が回復し、日経平均株価は上昇トレンドを取り戻すでしょう。もちろん、米中対立の緩和が後ずれすれば、日経平均が上昇するタイミングも遅くなります。それでも、「割安」と思えるタイミングで、「割安」と思える高配当株から買っていけば、後は、局面が変わるのをじっと待っていればいいだけと思います。

 いつ世界景気が回復するか分かないまま日本株を買うのにはリスクが伴います。それでも、私は、不安材料がなくならないうちに「割安」と思われる株を買うリスクは、負う価値があると思います。楽観が広がっている時、「割高」になってきた株を買うリスクよりもはるかにマシです。

プロのポートフォリオは運用に精通したプロが独自の視点で個人投資家に語りかけるコラムで、原則火曜日掲載です。
窪田真之

楽天証券経済研究所所長兼チーフ・ストラテジスト。1961年生まれ。84年慶応義塾大学経済学部卒業後、住友銀行(当時)入行。99年大和住銀投信投資顧問日本株シニア・ファンドマネジャー。2014年楽天証券経済研究所チーフ・ストラテジスト、15年所長。大和住銀では日本株運用歴25年のファンドマネジャーとして活躍した。
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