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from 日経Gooday

野人・岡野さん 大学中退からジョホールバル歓喜まで 元サッカー日本代表・現ガイナーレ鳥取代表取締役GMに聞く(中)

日経Gooday

2019/8/28

サッカーエリートではなかった自身の道のりについて語る元サッカー日本代表の岡野雅行さん
日経Gooday(グッデイ)

手違いでサッカー部がない高校に入学し、経験ゼロの先輩たちをかき集めてサッカー部を立ち上げ、県大会ベスト4までに導いた岡野雅行さん。日本大学サッカー部では負傷した先輩に代わって出場した試合で6ゴールをたたき出し、洗濯係からレギュラーに昇格する(「野人・岡野雅行さんのサッカー人生 高校から逆境続き」)。決してサッカーエリートではない岡野さんは、どのような思考とメンタルで、1997年FIFAワールドカップ・フランス大会アジア最終予選において日本代表をワールドカップ初出場に導くゴールを決め、世に言う「ジョホールバルの歓喜」に貢献したのか。

――日大サッカー部のレギュラーになってから、3年生のときにJリーガーの座をつかまれます。どうやってJリーガーになられたのですか?

岡野 日大サッカー部のフォワードとしてレギュラーが定着し、2年の時に東西対抗のメンバーに選ばれます。当然ながら世界が広がると、僕より上手な選手が山ほどいると分かり、特徴や武器がないと生き残れないと思いました。そんな時、体育の授業で100メートル走を計ったら、10秒7という記録が出て驚いたんです。しかも靴はバッシュで(笑)。

■ロールモデルはクラウディオ・パウル・カニーヒア

岡野 自分の強みであり武器になるのは「足の速さ」だと改めて分かりました。その長所を伸ばして試合で生かそうと、プレースタイルを変えたのです。足が速くディフェンダーをあっという間にごぼう抜きにする、僕の好きなアルゼンチン代表のクラウディオ・パウル・カニーヒアをロールモデルにし、彼をとことん目指そうと思いました。

現役時代の岡野さん。長髪がトレードマークだった(C)GAINARE TOTTORI

録画した彼のプレーを何度も見返し、動きをマネしながら練習しました。足の速さを生かすために、スピードを落とさないためのトラップ[注1]の練習もしましたし、どれくらいのスピードのボールに、どこまでの距離なら追いつけるのか研究し、実戦でもどんどん試しました。

僕が髪の毛を伸ばしたのも、髪をなびかせてフィールドを走り回るカニーヒアをマネたからです(笑)。それぐらい彼のプレーを頭でイメージしながら、自分のプレーに染みつかせていきました。練習すればするほど、僕のスピードプレーは磨かれていったと思います。大学2年で開花するという遅咲きプレーヤーでした。

大学3年生の時に、Jリーグが発足しました。それまでサッカーで生計を立てるなんて想像しづらく、途中でやめる選手も多かったと思いますが、Jリーグが華々しく発足したおかげで、「あの舞台でプレーしたい!」という明確な目標ができた選手も多かったと思います。僕も憧れを抱きましたが、所詮、大学2部リーグチームに所属する選手には、夢のまた夢のような話でした。でも、ある時チャンスが訪れたのです。

■大学を中退してJリーガーに

――どんなチャンスが訪れたのですか?

[注1]飛んできたボールを(手以外の)体の一部で受け止めること

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