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白河桃子 すごい働き方革命

レジ締め30分が5分に ロイヤルホストのIT活用術 黒須康宏ロイヤルホールディングス社長(下)

2019/9/4

黒須康宏社長(右)と白河桃子さん(左)(撮影:吉村永)

ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」は営業時間の見直しなどで従業員の働き方を改善する一方、売上高増も実現した。今後、さらに働き方を改善するためにIT(情報技術)やロボットなどを活用していくという。また、女性社員が働きやすい職場にすることも課題だ。ロイヤルホールディングスの黒須康宏社長に聞いた。

■ITやロボティックスをどう使うか

白河桃子さん(以下敬称略) 前回、営業時間の短縮や店休日の導入についてお伺いしましたが、もともとの課題だったパートさんの人員配置については、かなり改善されたのでしょうか。

黒須康宏社長(以下敬称略) よくなってきていますし、うれしいのは新卒採用に来てくださる学生さんたちからの信頼も上がったことです。「安心して働けそうですね」と面接で言ってもらえたりすると、手応えを感じますね。パート・アルバイトさんはうちでは「クルー」と呼んでいますが、採用の工夫としては応募受付代行システムを活用した一元管理を導入しています。

白河 どういった仕組みですか?

黒須 通常、パート・アルバイトの募集というのは店舗ごとに発生するものなのですが、忙しい時間帯の営業中に電話がかかってくると、せっかく応募してくださったのに対応が遅れたり、対応にバラツキがあったり、という問題がありました。これを解消するために、応募の受付業務を外部委託して面接の日程調整までしていただいているんです。これによって、店舗の負担も減りますし、クルー側にとっても「きちんと対応してもらえた」という安心につながります。導入以降、面接に来ていただける比率はかなり上がったと聞いています。

白河 なるほど。チャンスを逃さない施策は人材不足のご時世には重要ですよね。女性の高学歴化・正社員化も進んでいますので、いわゆる「主婦パート」はこれから激減すると言われています。恒常的な人手不足の中、パート人材をいかに獲得していくかはかなり勝負どころになっていくと思うのですが、他にも何か手を打っていますか?

黒須 大きく二つあって、一つは労働市場でロイヤルホストをポジティブに評価していただけることが大事です。「ここで働いたら楽しそう」と思ってもらえるよう、引き続き努力していくことですね。もう一つは、イノベーションだと思います。

■日本橋の研究開発店舗で省力化実験

白河 御社が考えるイノベーションとは? 詳しく教えてください。

黒須 いわゆるITやロボティックスをどう取り入れていくかは、非常に重要なテーマです。この業界でもおそらく今後は「無人レストラン」や「ロボットレストラン」といったスタイルが増えていくだろうと思いますが、我々はそれをやるつもりはまったくありません。これまでも提供してきた食とホスピタリティーの価値をより高めていくために、どんなテクノロジーを活用していくべきか。これを突き詰めて考えると、我々が目指すイノベーションというのは、従業員が料理やサービスに集中できるような環境づくりに貢献するものになっていくでしょう。

白河 つまり、それ以外の部分を積極的に効率化していく方向ですね。

黒須 そうですね。料理とサービスに時間と労力をかける上での障壁やストレスになっている部分を取り除いていきたいと思っています。例えばロイヤルホストで今年から始めたイノベーションの一例でいうと、営業後に日報をまとめたり現金を数えたりする「レジ締め」という業務をたった5分で完了できるシステムを導入しました。これまで周辺業務を含めて30分ほどかかっていたレジ締めが5分で終了するので、かなりストレス軽減になったと思いますし、労働時間の短縮にもつながっています。

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