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夏のインターンで先輩が学んだこと 現場体験してみた

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NIKKEI STYLE

大学の夏休みも終盤になり、主に大学3年生が参加するサマーインターンが佳境を迎えている。今年の分はほぼ締め切っているが、1、2年生は来年に備え、先輩たちが学んだことを先取りしておこう。今回は学生人気の高い「現場体験型」。

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「あれ? 見えない……。あ、見えた!」

気温35度を超え、暑さで空気がゆらゆらと揺れる感覚すら覚える8月半ば、千葉市のマンション建設現場では若い歓声が響いていた。社員数が約100人の中堅建設会社、旭建設(千葉市)の施工管理職のインターンが始まったのだ。

参加したのは大学で主に建築を学ぶ大学生5人だ。施工管理職とは、工事現場で作業工程や安全、品質などを管理する仕事。この日、学生たちが取り組んでいたのは、機械を使って高さを測るレベル測定の練習だった。インターン生たちは機械を設置するだけで20分くらいかかったが、「入社から数年たつと、数分で設置できるようになるんだよ」という先輩社員の話に「そうなんだ……」とため息がもれた。

旭建設では毎年、大学生を対象とした10日間の現場体験型インターンを実施している。初日と最終日を除く8日間はマンションやショッピングモール、ホテルなどの建設現場に「配属」される。社員と一緒に出勤し、ときには朝礼の司会も任されるなど徹底した現場体験と手厚いフィードバックが評価され、今年のマイナビインターンアワードで優秀賞を受賞するなど、学生の間で人気だ。

徹底して現場を見せると学生がついてくる

現場を初めて見た学生は、リアルな仕事に触れた驚きや発見の連続だったようだ。「建築を専攻しているが、飛び交う専門用語についていくのに必死です」。千葉工業大学建築学科3年の飯島直輝さんは苦笑する。「でも、安全第一で休憩時間もしっかり確保している。勝手に現場は『なんとなく怖そう』と思っていたが、イメージは変わりました」という。

「現場にはいろいろな職人さんが参加している。知識も大切だが、実はコミュニケーションが重要だと知った」と話すのは千葉工業大建築学科3年の金子晃久さんだ。建設現場では、建設会社以外の専門業者の職人が多く参加する。施工管理職は、現場で職人たちに指示を出し、時には技術について教えてもらいながら工程を進めるのが仕事だ。「プロの職人さんにも声をかけ、仕事を進める現場をみられたのは貴重な経験でした」(飯島さん)。

就活の方向性について考え始めた学生もいた。日本大学生産工学部建築学科の榊間淳平さんは「インターン参加前は、いわゆる大手のスーパーゼネコンを検討していたが、1つの建物の建設に最初から最後まで関われる中小の建設会社も良いと考えるようになった」という。

同社は全社員の半数近くが毎年、なんらかの形でインターンの学生とかかわる。なぜそこまでするのか。

一番の理由は「採用につながる効果があるから」と同社管理部の西田文子さんは断言する。売り手市場では中堅企業は大手に先んじて会社を知ってもらう必要がある。実際、ここ数年、新入社員の入社数は3人~9人だが、うち1~3人はインターン経験者だという。

副次的に、若手社員の成長にもつながるようだ。毎日インターン生が記入する実習ノートに、質問に対する答えや激励のメッセージを書き込むのは若手社員だ。1時間以上かける社員もいる。「受け入れは決して簡単ではない。安全の確保にも非常に気を使います。それでも、若手が自分を振り返るきっかけにもなっている」(マンション建設現場の佐藤啓吾所長)と、インターンの効果を実感している。

部長級に密着できる「BOSSのカバン持ち」

情報管理の観点などから、現場にインターンの学生を入れにくい保険業界で、現場体験型のインターンを提供しているのが、あいおいニッセイ同和損害保険だ。「BOSSのカバン持ち」は2019年2月に開催したプログラムで、部長級などのマネジメント層に1日に密着できる。このプログラムも、マイナビのアワードで優秀賞を受賞した。

5日間のうち3日目と4日目に現場に行くのだが、その前のビジネスマナーの練習から実践的だ。かしこまった電話が苦手な学生の練習の場として、このインターンではカバン持ちとして同行する部長に前日に電話をいれ、翌日の予定を確認するところから始まる。現場に同行する日には、部長級のBOSSと一緒に顧客先企業を訪問したり、一緒に社内の会議に参加したりできるという。

インターンでは、学生に近い立場である若手社員を担当者にあてる企業が多い。ところが、学生は部長などマネジメントに近い人にも会ってみたいと考えているようだ。同社人事部採用グループの河原結乃さんは「マネジメント層に密着できる点が学生に評価されたようだ」と話す。

2011年度にインターンを開始したころは、機密情報を扱う業種なだけに、社内の理解を得にくかったという。しかし、インターンに参加した学生が入社し、入社後もミスマッチを感じることなく働いていたことから、「社内の理解が徐々に進んだ」(河原さん)という。

インターンでの現場体験が、就職後のミスマッチを減らす効果が出ている好例だろう。

いわゆる長期休みに実施するインターンはワンデーが中心で、現場体験がしっかりできるインターンは、決して多数派ではない。エントリーしても参加できないことも多いだろう。しかし、旭建設管理部の西田文子さんは「インターンは短期間でも会社説明会とは違う。長期インターンが無理でも、いろいろなインターンに参加して仕事に対する責任ややりがいも実感してほしい」と話している。

(津田春佳 藤原仁美)

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